【第17節 home V・ファーレン長崎戦】 動かぬ名塚

少し前の話題になりますが、レノファが営業、グッズ、経理、幹部候補を募集してるみたいですよ。

 

いきなりどうしたん?

 

各部署の担当者が軒並み一斉に辞職でもしたんか?って考えが頭をよぎりましたが、まぁ、そんな訳ないッスよね。

 

多分おそらくきっと、ジャンボ・小山氏による増資計画が上手くいって、抱えてるお金の量が増えたんでスタッフ増員の流れなんじゃないでしょうか。

 

ジャンボ曰くJ1を目指す必要条件は「16~18億円の資金」。

今年レノファはスポンサーをボコボコ獲得出来てましたが、いきなり6~8億円の増資は考えにくいので(去年のレノファは10億円規模の運営)、まぁ、ゆっくりクラブ規模を大きくしていきましょ、の一環なのかな、と。

 

来年からすぐにでもJ1を目指せます、っていう準備が整いました、という訳ではなく、その何個か前段階には来ましたよ、ってことなんじゃないかなぁ、なんて思いました。

 

具体的に書くと「お金が理由で現有戦力を引き留められない」ってことは起こりにくくなったんじゃないか、ってことです。

海外を含めた他クラブから目が飛び出るような移籍金積まれたり、選手自身が魅力を感じるオファーを受けた際には引き留め出来ないと思いますが、「え?なんでそこに移籍すんの?」っていう事態は今後無くなっていくんじゃないでしょうか。

 

まぁ、金があるなら先にテクニカルコーチ見つけるのが先じゃね?なんて思わなくもないですが、それは置いといて、いやー、私山口県に住んでたらこの機会にレノファに潜り込んでみたかったなぁ。

今やってる仕事(最近ミスってドチャクソ落ち込んでましたが)のやりがいがハンパないので、現状の全てを投げ捨てて山口に乗り込む、っていう気概が生まれないのが自分自身残念であります。

 

仮に入社出来たとしてどの部署に飛ばされるかは分かりませんが、グッズ担当になったらばベースボールシャツ量産し倒してやったんですがねぇ。

ついでに今のうちに背番号「14」のユニフォーム売りに売ってやんよぉ。

このユニフォームいずれプレミアつきまっせ、ケケケ。

 

 

 

 

 

ってことでこの話題はおしまい。

試合を振り返っていきたいと思います。

 

 

今節はhomeで相手は長崎。

なにやらレノファは長崎相手に直近10試合で9敗1引き分けと、もう「苦手ですわぁ」の領域を超越して「勝つのは申し訳ない」とかいう、前世でヴィヴィくんの親殺したんかってくらいの謎の業を背負ってないとこうはならんよね、っていう成績が出ちゃってる相手。

もちろん冗談ですが、確かに長崎相手に勝利するレノファってイメージ出来ないわぁ。

 

しかも加えてレノファは現在野戦病院状態。

 

シーズン中盤から後半にかけてのヤクルトかよってくらいにはそもそも選手がおらん。

河野、梅木、大槻、高橋、コロナ陽性判定者Aくん、Bくん、Cくん。

負傷離脱中の選手にコロナ陽性判定が出てないとすると7人も今節試合に起用出来ない状態な訳で。火の車よ。

 

試合開始前は、home4連勝中とはいえチーム事情が悪すぎる、しかもこの状態で相手は長崎、敗北濃厚すぎるけど引き分けで勝ち点1でも獲れたら御の字、くらいに思ってました。

 

仮に負傷者もコロナ陽性判定者も無くフルマックスビンビンレノファで今節を迎えたとしても「勝てるか?」と聞かれたら「微妙」だっただけに、この試合敗けても「ば、万全じゃないだけだし はぁ?」と心に言い訳が用意されてる分、ある意味気楽に観戦できました。

 

(もちろん負傷中の選手やコロナ陽性判定が出てしまった選手のことは心配です。人間”心技体”のどれかが崩れるとほぼ間違いなく”前を向く力”が失われていくと思ってます。「頑張ってください」としか言えないのが心苦しいところですが、どうか気落ちせず、焦らず出来ることからコツコツ取り組んで行っていただきたいですね)

 

 

 

 

結果は 1-2 で敗戦。

 

 

 

 

この試合でも試合開始5分という早すぎる失点を喰らい、またしても強引に思い出される町田、甲府戦。

町田戦ではhomeで逆転劇、甲府戦ではawayで追いついてドロー、となったわけですが、今節はバフが掛かるhomeとはいえ先述したようにチーム状態が万全とは程遠いところにあるので失点は正直現状きっついきっつい。

加えて前半終了間際に2失点目。

これで実質ジ・エンドよな。

この最悪な状況でそれでも最終的に1点でも返せたのは大したもんだなぁ、というのがざっくりとしたこの試合の感想です。

 

まさかの”池上0トップ”が見れたり所々に面白い取り組みが見れただけでも満足じゃ、です。

 

 

正直スタメンとベンチメンバーを見て明らかに「レノファがやりたいサッカー」に適した選手が不足してたので、内容はどうでもよく「引き分けてくだしゃい おなしゃす」と祈りながら観戦してたもんであんまり何がどうなってたかに目を向けてなかったんですが、一応それでも見てて気になったところだけは振り返っておきたいと思います。

 

 

まず感じたのが「長崎堅いぃぃぃ」。

長崎ってこんなに堅守なチームでしたっけか?

そもボランチが堅い上にサイドの選手の守備意識がビンビン。

プレスバック早すぎぃ。

2トップの選手たちもアンカーの謙介を消しながら上手いことCBにプレス掛けに来るもんできちぃわぁ。

今シーズンレノファが対戦した相手の中で一番堅いチームだったんじゃないでしょうか。

 

レノファとしてはそれでも何とか前半の中盤頃までは上手いこと降りて来る0トップ池上にボールを入れつつサイドに流して攻撃を試みるものの、決定機らしい決定機はほぼ作れなかったですね。

 

前半の早すぎる得点で甲府同様やや引き気味になった長崎でしたが、それでも前からのプレスを掛けに来るときは完璧にハメられるので、ビルドアップでもファイナルサードの攻撃でも苦戦を強いられた印象の前半。

 

現在のレノファって、前からめっちゃハメに来られたらGK関を使いながらフリーのSBに渡すか、そのSBが捕まえられてたらインサイドハーフや前線に蹴っ飛ばして逃げるかしてたんですけど、今節の前線は沼田、池上、高木。

高木って背は低いんですけど意外とボールが収まるタイプなんで高木がCFなら蹴っ飛ばし有りだったと思うんですが、後半途中まではウイング。

外に張ってる高木目掛けて蹴っ飛ばしてもコボレを回収する仕組みは無いですし、かといって池上、沼田は空中戦で勝てる見込みがない選手。(兒玉はウイングやってる時はロングボール良く収めてる印象なんですが、今節はいない)

てことで後ろでボールを回しててもハメに来られたら逃げる、っていう選択肢が無い分本当に後ろがきっついレノファ。

 

見てる分にはレノファのCB脇が空いてたのでここを上手いこと使ってボールを前に進めればいいんでないの?って思ってましたが、後半監督含めたスタッフ陣がどういった修正を施すかに期待と注目をしてました。

 

 

が!名塚!動かず!

 

 

いや、まじかーい。

 

まぁ、確かに後半頭から右SBの真鍋に変えて石川を投入したんで動いたには動いたんですけど「え?そこ?」とは思いました。

単純にボールを持つのが苦手な真鍋(CB起用ならまたちょっと違うとは思いますけど)からボールを持つことを苦にしない石川に変えただけ。

仕組み的(選手個人個人の守備強度も高い)に長崎にハメられてるのに構造をいじるでもなくマンパワーでどうにかしようというのも現状のチーム状況を鑑みれば私は理解に苦しむなぁ、と。

 

実際石川がボールを受けてもパスコ-スが無いんですよ。

渡部の独力で石川に渡してたんですけど(渡部マジ凄いと思います)、そもそれは長崎の守備ブロックを崩してのものではないんでやっぱりハメられてるままだったんですよねぇ。

 

なんかトドメ刺そうとでもしたのか、後半から長崎の前プレスの強度がさらに増してた印象だったので、真鍋→石川の采配は有効な修正にはなってなかった印象でした。

 

選手居なさ過ぎて池上の0トップっていうウルトラCすら出さざるを得ない状況にもかかわらず、なんでこんな柔軟さとは程遠い頑固に仕組みを変えない采配してんの?って話で、塾長時代なら視聴を止めればいいだけですが、現在のスタッフ陣ならばなんかの意図があるはずや、とも思うんですよね。

 

ってことで監督の試合後のコメントとかから推察してみることにしてみました。

 

 

「やってきたサッカーはみんなが理解していると思いますので、誰が出ても見当違いなサッカーにはならないと思っています。」

 

 

まずここ。

このコメントが出たタイミングが今の話とは違うので一概に言えないんですが、基本名塚監督は「誰が出ても変わらないサッカー」を目指してます。

良いか悪いかは置いといて、塾長のように選手に合わせたサッカーというより、目指すサッカーの形に選手をハメていくやり方を採用しているように思います。

 

 

-前半は横パスやバックパスが目立った。この要因はどこにあったのか?

「単純に2トップを切れなかったということです。センターバック2人、アンカー、キーパーで2トップを切れなかったのが、前にボールを運べなかった原因の一つだと思います。
しっかりとラインを突破して、もっと前で数的優位を作れれば、もっとライン間で受けられるし、もっと押し込めます。そういう部分が前半は難しかったと思っています。」

 

で、次にここ。

「なんで後ろからボールを回していい形で前線に届けられん時間帯が続いてるのに放置すんねん」という今節の疑問に対しては、このコメントが全てかな、と。

 

見てて明らかにピッチ上の選手たちが困ってるようにプレーしてたように感じましたけど、名塚監督は仕組みを変えることで選手たちを助けることはせず、その困難を乗り越えてほしい、で采配してるみたいですね。

 

「出来ること」と「やりたいこと」はもちろん別物で、個人的には「やりたい」の比重が大きいチームはスポーツのジャンルを問わず上手くいかないイメージがあります。

そりゃ、「やりたい」がなければチームの成長は止まってしまうものなのかもしれませんし、この考えの方が選手が成長して「強いチーム」になるのかもしれません。

が、大丈夫かなぁ、という不安があります。

監督が掲げる理想の形に順応するのが難しい選手たちを潰してしまわないか、という懸念があるんですよ。

常に前向きにその形に順応するために取り組めるなら別にいいんですがね。

人間そんな常に前向きでいられるもんなのかい?とも思うんですよね。

 

難しい匙加減だとは思いますがね。

 

選手に常に成長を促す突き放すような采配だけでなく、状況に合わせて修正で選手たちを助けてあげる機会がもう少しあっていいような気がします。

 

だってレノファってプロスポーツクラブですやん?

 

先生と生徒っていう関係じゃないでしょ。

監督と選手って。

お互いクラブ(所属してる組織)の勝利(利益)の為に対等に動けたらいいんじゃないかなぁ、なんて思うんですけど、どうなんでしょ?

 

私は現状のレノファのチーム事情的に「レノファがやりたいサッカー」をやり続けるのは難しいから、ある程度メンバーが復帰するまでは「やりたい」の比重を下げて「出来る」ことの比重を上げて采配で選手たちを助けてあげながら試合に臨んでほしいもんなんですが。

 

ピッチで困ってる選手たちに「乗り越えろ」を要求していい状況ではないでしょ?と思うんですがね。

 

まぁ、この辺は何度も書いてますが現場と見てるだけの人間では考えに隔たりがあるもんですから。

現場の名塚はんが「初志貫徹」を唱えたとしても、それはそれでもちろん尊重されるべきものですから何とも言えんです。

 

 

てことで、上手くいってなかったのになんで名塚はんが動かなかったのかと言えば「そういう人だから」が答えかな、と。

 

基本「乗り越えろ」でいいとは思うんですよ。

でもたまには修正で「一緒に乗り越えよう」というか助けてあげる機会があってもいいんじゃないかな、なんて思います。

この辺の見極めってものすごく難しいとは思いますが、上手いことディスカッションしながら判断していけたらもっと応援したくなるんですがねぇ。

首脳陣が今後どう対応して変化していくのかに注目しつつ温かく見守れたらと思ってます。(この件に関してはあんまり期待はしてませんが)

 

 

 

 

 

まぁ、後は取り上げるようなシーンは特になかったかな、と。

 

ずっとレノファのCB脇が空いてて、神垣が投入された途端神垣がそこを使い始めたり、なんか謙介と神垣が上手いこと後ろで動きながらスペース作り合いながらボールを回してたのには笑いました。

 

いや、最初からそれでよかったやないかーい。っていう。

 

池上0トップで、インサイドハーフの田中と山瀬に降りた池上のスペースを使ってほしかったでしょうから(監督のコメントではウイングに使ってほしかったみたいですけど)強くは言えないですがね。

 

ただ、神垣がサスガッキーしてるにはしてたんですけど、逆にそれで前線の選手が少なくなってたようにも見えたんですよね。

 

極端に書くと、謙介・神垣のダブルボランチ、池上トップ下、沼田・石川の両サイドハーフ、大ちゃんワントップの”4-2-3-1(4-4-1-1?)”気味で配置されてる時間帯がありましたけど、これ、得点できるのかい?

 

個人的は今節ビルドアップでCB脇が使えてない、守備時降りる相手CFを潰せない、神垣にサスガッキーさせても前線に人居なくなる、の状況を鑑みて「”3バック2トップ”」やってほしかったなぁ、というか見たかった。

 

どうせレノファは前プレスで相手をハメ殺しきれないんで、後ろに一人人数増やしといてヘナン・渡部・真鍋の「前に出て潰させたらピカイチ組」で3バック(あるいは生駒もいたんで生駒右CBも見たかった)組ませて、で、これなら神垣がCB脇に降りなくていいですし、これでビルドアップと守備時降りる相手CF捕まえられないが解消されたと思うんですよ。

 

で、レノファで3バックと言えば”3-4-2-1”のイメージがあるんですが、去年選手の質問題で頓挫した形ですし、今年の「さっさとクロス」「さっさと中に入れ」「相手の背後を取れ」号令を活かすなら中央最前線に2枚選手を置いてみたいんですよ。

かつ、今年はインサイドハーフが頑張ってクロスの際に中に入ってきてるので、その脈絡も考えて2トップの後ろに2枚の選手を据えたい。

 

てことでこの試合後半は”3-1-4-2(3-5-2の中盤逆三角形)”が見たかったなぁ。

 

真鍋(生駒)・渡部・ヘナン

神垣

石川・池上・島屋・橋本

高木・沼田

 

最終的にこの布陣でプレーしてるのが見たかった。

いつもこの形で、というよりたまには、状況によりけりこんなのも見れたら嬉しいんですが、どうなんでしょうねぇ。

 

次節は渡部が累積で出場停止。

これ、有給って掲示板で書いてる人がいて笑っちゃいました。

面白いですね。

 

懐かしの渡邉監督がヘッドコーチやってる山形が相手。

川井は元気ですか?

ハイライトでしか見てないですが、シーズン序盤は右SBで使われていて「それ、レノファに居たときに上げてくれよぉ」と言いたくなるくらいビューティフルなクロスを上げてたんですよねぇ。

今は良く知りませんが左SBをやってるようで、もし先発するとしたらマッチアップ相手は大ちゃんか吉岡か兒玉ですか。

ケケ、川井君、きみぃ、今ディフェンスの方はどうなん?

もしよかったら君のサイドから崩させてくれんかのぅ。

レノファ今左ばっかり注目されてるから右にも華持たせてやりたいねん。

 

冗談はさておき渡邉氏と川井との再会が楽しみです。