7~12節、志垣丸の第二タームが終わりました。
以前同様、ターム終了時点のこのタイミングで振り返り記事を書こうと思います。
昔のように一試合一試合振り返るよりタームごとに振り返る方が今の私のスタイルに合っているので、ホント、”クロスバー氏式ターム分け”便利ッスw
志垣丸の第二タームはどのようなものであったか?という感想や雑感、そして今後第三ターム以降の志垣丸の展望・・・という名の「こうなってほしい」という願望を、敬虔なロングボール教徒である私の視点と純度100%の主観でもってお届けさせていただきます笑
お時間ありましたらまたロングボール教徒の戯言にお付き合いください。
じゃ、いく~。
志垣丸の第一タームへの感想は↓
この記事でまとめました。
守備、最高。
攻撃、クソ。
っと。
守備に関しては最高すぎましたが、攻撃に関しては疑問を抱いていました。
無駄に手数を掛ける点。
”仕掛ける選手”に欠けるレノファでは手数を掛けたところで相手を崩せないし、手数を掛けることによって後ろの選手の攻撃参加(オーバーラップ等)や、前線の選手が寄って来る現象を招き、より自分たちが苦しくなってしまっていました。
いわゆる”サポートに来る選手がボールホルダーが使いたいスペースを潰してしまう”っていう現象が起きてしまっていた、と。
サポートに来る選手はマーカーまで引き連れて来るので狭いところがもっと狭くなっちゃう。
そしてなにより、サポートに行くことによって自分の担当エリアから離れてしまうので、ボールを奪われた時の陣形が乱れてしまっていた点を問題視していました。
だから、陣形を乱してまで行うオーバーラップに代表される攻撃参加やサポートは、味方ボールホルダーを息が出来ない状態に追い込んでしまうので、あらゆる意味で”自傷行為”と捉えていました。
攻撃する際、どの程度まで”ボールを奪われたらどうするか?”というリスクを許容するかが重要だと思いますが、第一タームの志垣丸の攻撃はボールを奪われる確率が上がるものでしたし、奪われたら致命傷になりかねないリスクのかけ方をしていて、別にそれで得点を量産していたわけでもなかったのでハイリスク・ローリターンだったなぁ、と。
志垣丸に限らず近年のレノファの攻撃は”自傷行為”になっていたのもあって
-「繋ぎたい」という未練を断てるかーーー
という点を、志垣丸の第二タームを見る上で注目していました。
その観点で第二タームの結果を見ますと↓
7節 甲府 2-0 〇
8節 熊本 1-2 ×
9節 栃木 0-0 △
10節 群馬 4-0 〇
11節 水戸 1-2 ×
12節 鹿児島 1-0 〇
「繋ぎたい」という未練にある程度の割り切りを見せた試合は全て勝ち、割り切れず未練に飲まれた試合(と、事故連発)は負けてしまった、というように見受けられました。
未練に割り切りを見せて勝ち、勝った次の試合では未練に飲まれる、エゴ(?)のようなものが出て負けるを繰り返していたように見ていて感じました。
熊本戦で事故が起きなければどうなるか分からなかったですが、一連の「なかなか連勝出来ない」と言っている(言われている)原因は「繋ぎたい」という未練が引き起こしている”波”だと思いまして。
こういう記事を書きました。
”ボール保持”を行い自滅に散った水戸戦後の前や野寄のコメントから察するに、「勝つ」為に「どこに向かうのか?」「どう漕ぐのか?」といった意志が、志垣丸の乗組員(選手)各々がバラバラなのではないか?と。
未練に区切りをつけられた選手もいれば、そうではない選手もいる、という風に見受けられまして。
これに関しては後出しですが、個人的には想定内でした。
ボールを保持して云々~、っていう時期のレノファに加入してきた選手が多いわけですから、いきなり「それ止めろ!」って言われて「はい分かりました!」とはならないだろう、と。(だからこそ何色にも染まれる前は本当に凄いなぁと感じてます)
むしろ未練に端を発する”波”を迎えながら(向かえながら?) 3勝1分け2敗 で勝ちが先行してるのやばくね?っと笑
乗組員の意志が統一され切ってないと感じるのになんとか形になっちゃってるよ・・・w
船長パネェ~w
割とグズグズな中でこれなら、志垣丸の乗組員全員の想いが一つになったらどうなっちゃうんでしょうね。
(ちなみに意思はどうでもいいと思ってます。それは個人個人「日本代表に選ばれてぇ」とか「J1クラブに行きてぇ」とか自由に持てばいいと思います。大事なのは志垣丸の乗組員としての意志。船長が言うところの「今、この一瞬、レノファでは」のところ)
乗組員の意思統一が為されていないから起こる”波”に遭いながらも勝ち星先行、っていう前進を見せてるわけですからすげぇなぁ~、っと感じた第二タームでした。
そして、未練に割り切りを見せた試合では勝ち、未練やエゴを見せた試合では負ける、という結果(成果?収穫?)が出たのを志垣丸一同がどう受け止めるかが今後重要になるのではないかな、と。
自滅した水戸戦後の野寄のコメントなんですが。
「セカンドボールを拾える回数が少なかった。だから拾えたボールを大事に。自分たちのリズムを作る」
というものであったかと思うんですけども。
これ、前回の記事でも書いたように、間違ってないですし正しいんですよ。
ただ、それは「一般的に」という枕詞が付くものであると思ってまして。
”一般的には”正しいんですが、”レノファ的には”間違ってるのでは?と。
野寄の主張の正しさは間違いないんですが、それがレノファでは出来なかったから去年20位だったわけで。
その主張の正しさを実現できるほどの技量が無いんですよ。レノファには。
ボールを保持して自分たちのリズムを作る、ほどの技量がある前提の主張なので、それは強者の考え方が元になってると私は思うんですよねぇ・・・。
ボール保持はミスのリスクを抱えるわけですが、それがリスクにならない、って強者ですやん、と。
レノファ・・・に限らずだと思うんですが、大体のチームは抱えたリスクという名の爆弾が爆発してるんですよね。
自滅からの失点。
野寄が言うようなことが出来ないから、出来るようになろうよ、というのは名塚さんと石原さんの退任でレノファでは終わった試みだとも思ってまして。
勝つ、出来ることで勝つ。
成長の名の下に勝敗を度外視して試合の価値を著しく低下させた時代は終わったんじゃなかったでしょうか、と。
セカンドボールが拾えない、だからこそ拾ったボールを大事にしよう。
というプランBの用意の仕方や考え方、私は間違ってると感じます。
セカンドボールが拾えない、は志垣丸において死活問題ですよ。
セカンドボールの回収は志垣丸の生命線。
ここを断たれたらお手上げ。
「パンが無いならケーキを」とはならない。
全力でパンを取りに行くべきだと思いますし、この問題からは目を背けてはいけないと思っています。
セカンドボールを拾えないなら、ボールを大事に、ではなく、どうすればもっとセカンドボールを拾えるか、に向き合うべきなのでは?と。
セカンドボールを拾えないなりの何か、というプランBなど要らないですよ。
セカンドボールを拾うためのプランABCを準備すべきです。
と、まぁ、なんだかんだ言ってますが、簡単な話では無いと自覚してます。
大体のチームが「なぁ~んか上手くいかねぇなぁ」っていう困った状況の時、立ち返る場所みたいなものがあると思うんですよ。
人によってはそれをチームやクラブのスタイルなんて言い方をされるようなもの。
それが今年のレノファには無いと思ってまして。
今までのレノファだったら自他共に”ボール保持”だったと思うんですよ。
あるいは”攻撃的であろう”とか。”レノファらしさ”とか。
困ったり迷ったらここ!みたいなのがあった。
それが無いんです、今年は。
無い、というか、作ってる最中、でしょうか。
どこまで遡ればいいのか分かりませんが、私が見て来た限りでは霜田監督が作り、渡邉監督が整え、名塚監督が整えた分をブッ壊して戻し、エスナイデルが眺めてたレノファの港からは離れたと思ってるんですよ。
歴史を蔑ろにする意味ではなく、大事にするからこそかつての港とのある種の決別を選んだのだと思ってますし、離れるべきで戻って来てはダメだとも思ってまして。
現志垣丸の乗組員のみなさん、帰る港がないんですよねぇ。
帰る港がないし、なんなら今後の継続的に、段階的に強くなってく未来のレノファの為にも新しい港を作らなきゃならない。
今後のレノファが困ったり迷ったりしたらここ!と言える立ち帰る場所、立ち帰られる港の建造。
だから私は志垣船長に対してももちろんそうなのですが、今年のレノファの選手たちのことを開拓者、創造者とみてるんですよね。
なので多少の意見の食い違いや意思統一が中々難しかったりが見受けられるのに対してあんまり強く言えないんです笑
そりゃそうだろう、って思いますし、過酷ですよねぇ、って。
中にはやりがいを感じる選手もいるでしょうが、うん、まぁ、ホント、簡単な話では無いですよねぇ、っと。
野寄に対して”一般的には”正しいけど、”レノファ的には”間違ってね?とか書いちゃってますが、だから野寄、お前船降りろ、なんて毛頭思ってなく、ハラハラしつつ応援してる、っていうような状態なんですよね。
まぁ、本音は「いい加減レノファが”ボール保持”に向いてないの気付いてくれよ!」なんですけどね笑
何年やってんねん!っていう笑(振り返ってみればわかるじゃん!っていう意味で)
志垣船長の陣頭指揮が素晴らしい分緩く見守れていますが、名塚監督とかだったら今頃ブチ切れてたと思う。(ボソッ)
未練に対しての割り切り方で結果や成果が全然変わって来る、というのが第二タームでの収穫であったように思います。
ただ、先述の通り中々に過酷でチャレンジングなことを志垣丸の乗組員の皆さんはやられているので今後も”波”はあるだろうなぁ、っとみてます。
第三タームも”波”というか、生みの苦しみというか、建造の苦しみがあろうかと思いますが、前に進むこと願って温かく見守っていきたいです。
ちなみに「第三タームはこうなってほしなぁ!」っていうのが私の中にありまして笑
まぁ、第三ターム、というか夏場とそこに向かっての戦い方の話なんですけども。
「夏は暑い。運動量が落ちる」
っていうのが海外は知りませんがJリーグには通説としてあるじゃないですか?
だから
「なるべくボールを保持しよう」
っていう、落ちる運動量のやり繰りとして”ボール保持”にスポット当てられがちな気がするんですよねぇ。
もうここまで書いたら敬虔なロングボール教徒の私がなにを言いたいのか察せられるでしょうか笑
「夏場こそロングボール!」
そう、これを主張しておきたかったんですよ笑
夏場に運動量が落ちるのは間違いないです。
その事実をどう受け止めて活かすか、なんですが。
多分ほとんどのチームが”ボール保持”に染まると思うんですよね。
熱くて運動量落ちるから”ボール保持”って正論過ぎますもん。
ただ、個人的にこれってめちゃくちゃ落とし穴だと思ってまして。
野寄のコメントに対して思ったこと同様、この正論って強者の考え方が元になって気がするんですよ。
夏の暑い時期をボールを保持してやり過ごすなんて強者過ぎますやろ、って笑
多分、暑い夏の時期にボールを保持しようなんて甘いこと考えてるチームの大半は、その為にボールを保持出来る形を仕込む、なんてことしないと思うんですよね。
なんとな~くいつもよりボール持ってね、くらいの通達になる気がするんですよ。
名塚さんやエスナイデルがやらせてたように、SBが無意味に張った低い位置にいて、そこがハメ位置になってしまうようなチームがより爆増するんじゃね?って思ってまして。
志垣丸に置かれましてはぜひ、そういうチームを狩る側になってほしいなぁ、と願ってるんですよねぇ。
「暑いからボール保持!」側に染まるのではなく、染まったチームを狩る側になってほしいのです。
すなわち、「暑いからボール保持!」というプランBを準備するのではなく、「暑いからもっと走る!」という方向性。
目的は「勝つ」こと。
暑い夏場をボール保持でやり過ごすことが目的ではないのであります。
暑くも寒くもないのにボール保持できないチームが暑い時期に急にボール保持できるわけないと思ってる、というのもあるんですが。
サッカーって身体はもちろんのこと頭も疲れると思ってまして。
ボールを保持するならちゃんと形を仕込まないと、選手がピッチで考えることが多くなって負担が増す。
負担が増すとただでさえボールを握ることによるミスのリスクを抱えてるのに爆発する確率が上がってしまう。
だから私はロングボール教徒として、選手がピッチで考えて判断しなければならないことを減らすためにもタスクの簡略化を訴えているんですけども。
そういうのもあって、暑くて身体に負担がかかり、そして頭もボ~っとする時期にボール保持への切り替えなんて自滅の道ですよ。
暑さは変えようがありません。
身体への負担は避けようがありませんが、頭への負担は和らげることが出来ると思うのです。
「暑いからボール保持!」は身体への負担を和らげる可能性がありますが、頭への負担は増します。
まぁ、結局ボール保持しても形を仕込めないなら相手にボールを奪われて帰陣するために走らなきゃなので、ほとんどのチームは身体への負担軽減になり得ないと予想してるんですけども。
しんどい時期だからこそしんどいなりに走る。
シンプルにやり切る。
変なことしない。
ということが、志垣丸の夏場の凌ぎ方になってほしいです。
目を背けない。向き合う。
未練のせいで意志統一もままならない状況ですが、志垣丸一同の、そしてレノファ山口FCの動向を応援したいです。
私は今年のレノファの選手たちを開拓者、創造者だと思っていますが、まぁ、クラブに関わる全ての方がそうですよねぇ、とも思ってまして。
継続的に、段階的に強くなっていき、「自滅しないチーム」に生まれ変わることがまず目指す到達点なのではないか、と。
そこから徐々に「腑抜けたプレーをしていては試合に出られない」レベルに持って行き、仕上げで「守備は出来て当たり前、得点を創出できるか」がスタメン選考のキーになってくれば、とあまりにも先の話になりそうですが、そう思ってます。
第三ターム、そして夏場、乗組員の意志統一を図りながら”波”にどう対処していくのか、応援しつつ見守っていきたいです。
今回は一万字切りました。
なん書き忘れてることがあるようなことがあった気がするんですが、もしあって思い出したら補足で別途書きます。
今回はこれにて!
では、またどこかで!