【第30節 away SC相模原戦】 いや、ようやっちょる

3連戦の3戦目、SC相模原戦を振り返ってみたいと思います。

 

レノファは前節金沢相手にホームで 4-1 で大勝しており2戦連続で「6ポイントマッチ」となる今節に向けてかなり良い雰囲気で挑めるでしょうという状況。

 

ただ対戦相手の相模原は監督交代(高木監督就任)以降確か 3勝3分1負 かつ、ここまで3戦連続クリーンシート中と絶好調、と。

 

ド主力のホムロが帰国、なんか知らんけど不調で最下位。

降格筆頭候補だったかつての相模原の姿は今はなく・・・。

 

最下位チームとはいえ非常に手ごわい相手です。

 

 

 

と、好調チーム同士の試合は結果 0-2 で相模原に軍配が上がりました。

 

 

 

レノファからすればまた連勝の機会を逃してしまっただけに非常に悔しい結果となりました。

 

そう、悔しいんですよね。

 

去年だったら試合ごとに積み上がっていく蓄積のようなものが皆無で、毎試合なんとなくの勢いだけを重視したサッカーだったもんですから「勝ち」「負け」の価値が低かったように私は感じていました。

 

ところがどっこい今年は非常に見ごたえのある蓄積・・・工夫?ですかね?そういったものを見せてくれており、その中でやりたいことが出来てきつつある中での敗戦ですから。

 

内容はついて来ているのに結果だけがついて来ん。

 

試合後のインタビューで監督が「本気で悔しがろう」と選手に伝えたようですが、その通りですね。

 

見てる側がこんなに悔しいんですからやってる側は腸煮えくりかえってるでしょう。

 

このコメントの意図としては「やってることは間違ってないから落ち込むな」「前向きに挑み続けて結果を出そう」っていうところにあると思うんです。

 

 

だって、あのレノファがですよ?

 

5バックを崩せつつあるんですよ?

 

パワープレイでなく理論的に。

 

やばいって。

 

 

今節は相手の相模原も ”3-4-2-1” の布陣でしたからミラーゲームになることが予想されてたわけです。

 

で、相模原の守備は基本的に ”5-4-1” である程度構えてくることも予想されてたわけで。

 

その ”5-4” ブロックをどのように崩すかにおいてレノファは見応えのあるシステムを用意していました。

 

 

外でどうやって2対1を作るかは準備してきましたが

 

 

と試合後の渡邉監督のコメントにありましたが、 ”5-4” ブロックに対して外で数的優位を作る形を見せてくれました。

 

 

ボランチの田中陸をディフェンスラインに落とし、両CBの楠本と真鍋を前に上げる形が該当する形だったかなと思います。

 

疑似的に ”2-3-4-1” の形を作って相手を困らせるやり方。

 

CB、WB、シャドーで外を攻略していく形ですかね。

 

2失点後、相手が完全に撤退気味になった後半からの方が威力を発揮していたように感じましたので、レノファなりの ”5-4” 崩しとして今後強みなってくれればなと思いました。

 

ただ、ドチャクソチャンスは作れていたものの無得点。

 

この辺りはもう「選手の質」による部分なので早急に解決するのは不可能に思います。

 

チームのシステムの部分はかなり出来上がってきてますので、あとは以前も書きましたが”精度”。

 

で、この”精度”に関しては「選手の質」なのですぐには良くならん、と。

 

まぁ、どうしてもこのループになっちゃいますよね。

 

現状だと行きつく先が「選手の質」になっちゃうわけですから長い目で見守りましょう。

 

 

実際特に気なるのが「ラストパス」と「シュート」くらいで、そこに至るまでの過程のミスはかなり減ってきたように見えるんですよね。

 

 

足元の技術に関してはもう「頑張ってください」としか言いようがないんですが、それ以外の出来るようになったプレーに関してもしっかり評価はしていきたいわけで。

 

そう。

「精度が課題だ!」と足りないところだけを言い続けるのも詮無いので、ちゃんと課題をクリアした選手や、答えを見つけ出した選手、工夫をする選手を私は褒めたい・・・賛美したい・・・。

 

 

てことで今回賛美するのは 高井さん です。

 

 

みんな、なんだかんだ好きやろ?高井さんのこと。

 

 

おそらく大体のレノファサポーターの高井さんへの印象って「守備しない選手」とかだと思うんですよ。

あとボールを失った時のその失い方が悪くて攻守になんとなーく印象が悪い感じでしょうか。

 

 

正直私もそんな印象でした。

というか今挙げたのは全部私の主観によるところからです。

「大体のレノファサポーター」とか書いてさーせん。

 

 

まぁ「高井さんをシャドーで使うのは勘弁してくれ」「ワントップ!ワントップ!」と主張し続けてた私ですが、この試合で一気に高井さんへの評価が変わりました。

 

 

高井さん・・・めっちゃ守備するやん・・・。

 

 

高井さんってサイドの守備を担当するときめっちゃジョギングプレスじゃないですか。

「はよ帰って来んかい!」って毎回思ってたんですが、あれ、よーく見ると守備の人数足りてるんですよね。

逆に守備の人数足りてないときは前半後半、時間経過に関わらずフルスプリントで帰陣してたんですよ。

 

 

ひょっとして高井さん・・・あなた・・・かなり賢いんですか?

 

 

なんというか視野が広いというか、ツボを心得た守備というか、上手くサボってると表現するべきか・・・。

相変わらず奪いに行くと決めたときのプレスは鬼早ですし。

 

これ実は以前からそうだったのか、出来るようになったことなのかは判然としないんですが、高井さんのことをかなり誤解してたみたいです。ごめんなさい。

 

相手のボランチを抑えながらCBにプレス行けてましたし、すごいです。

 

 

 

 

あと、攻撃のところ。

 

 

 

今節の2失点目の起点になったのは確かに高井さんのボールロストからによるものなのでしたし、「チャンスや!」ってところでハンドしまくったので印象悪いかもですが、それ以外のところではかなり貢献してくれていたように思いました。

 

特にボールを受ける工夫。

 

右サイドから左CBの真鍋にボールが流れてきた際、左WBの桑原が高い位置を取って、その空いたスペースに高井さんが降りて来てボールを受け取り、結構深い位置までボールを運んでくれてたんですよね。

 

これ、島屋とはまた違うタイプの受け方なので見ていて面白かったです。

 

渡邉監督が以前高井さんに「打開」や「(ボールの)前進」を求めてましたけど、こういうことやったんやなって。

 

「打開」は敵陣深い位置で。

「前進」は自陣浅い位置くらいからタッチラインギリギリのところで。

 

アドリブでやりましたっていう動き方には見えなかったので、おそらく練習の賜物でしょう。

 

高井さんが渡邉監督と出会ってどう変わっていくのかに注目していましたが、ここまで非常にポジティブな変化が起きているのかな、と。

 

 

今年監督が渡邉監督になって焼野原(無秩序)だったレノファのサッカーに原則が生まれました。

 

その原則に則ってここまで飛躍的に成長したのは田中陸、楠本の2人だと思ってます。

もうレギュラーで使い続けて経験と実績を積ませる段階の選手になったと見てます。

真鍋や川井もこれからヘナンや高木とスタメン争いをしていく中で、田中陸や楠本のような段階に入ると予想してます。

そんな中、高井さんもシャドーの位置で成長を見せてくれました。

もうそろそろか、すでにレギュラーを任せて、むしろチームの成績に責任を感じてもらう段階の選手になりつつあるのかもしれないです。

 

 

取り敢えず前線の選手で頑丈で90分フルで出場を続けられる選手って高井さんだけだと思いますし、今はベンチメンバーにWBの選手を1人増やしていて、その影響で交代できる前線の選手が以前より1人少ないので、高井さんには頑張ってほしいところ。

 

応援しつつ高井さんストーリーに今後も注目していきたいと思います。

 

 

 

 

最後にちょろっと失点に関して触れておこうと思います。

 

 

 

 

今のレノファでは「選手の質」の問題で得点が中々難しいです。

別にだからといって残留のためにこれまで積み上げたものを捨ててドン引きカウンターサッカーに切り替える必要性は微塵も感じませんが、だからこそ失点には気を付けたいところで。

 

まぁ、気を付けたところで失点するときはするんですが、最近のレノファの失点は安すぎる。

 

今節の1失点目のところ。

 

これ、めちゃめちゃイージーなミスだったなと。

 

レノファの右サイド、ハーフスペースら辺から対角にクロスを入れられたんですが、その対応として、おそらく渡部はオフサイドトラップを、真鍋はクリアを狙ったために結果中央当たりで真鍋対2人になってしまって失点、と。

 

これ、ネットでは真鍋が叩かれてました。

で、試合後のレノファの公式ホームページに載った渡部へのインタビューで

ここまで失点シーンでは渡部博文選手自信が絡むものはあまりない。守備を束ねる選手としてはどういうように感じているか?

と聞かれてたんですが・・・。

 

 

この失点シーン、渡部の判断ミスじゃね?

 

 

って思うんですよ。

前節の金沢戦でやや確信したんですが、渡部ってボールウォッチャー型のCBなんですよね。

ホント・・・渡部・・・お前もか・・・って話なんですが。

 

この失点シーンでも渡部が付かなければならない選手から目を離すのが早すぎなように見えました。

というかあの位置からのクロスに対してオフサイドトラップなんて狙わんでくれ、と。

 

以前からCBとCBの間やCBとWBの間は狙われがちなんですから。

その身長を生かして跳ね返してくれぇ。

 

 

おそらく渡部ほどのキャリアのある選手がこれ以降なにかを改善していくってことはないと思いますので不安です。

 

 

攻撃に関してはなんの不満もない選手なだけにもったいない感じがします。

どう考えても渡部を外すという選択肢はない以上、監督が安すぎる失点にどうアプローチして解決するかに注目と期待をしています。

 

 

結果が出ないのはある意味失点のせいだと思うので、これまでの形やシステムを変えることなく「堅いレノファ」の爆誕を夢見てます。