昨シーズンレノファで37試合に出場し、11ゴールを記録した山下。
オフに千葉へ移籍し、現在第9節までで8試合出場、内、7試合先発しており、3ゴールを記録しています。
出場数を見る限り千葉でレギュラーの座を勝ち取っているようですね。
千葉の試合はハイライトでしか見てないのですが、山下への個人的な印象として「千葉に移籍して本当に良かった」と感じています。
それは「起用面」と「成長面」の2つから感じたことなので、今回は千葉に移籍した山下への感想を書いていきます。
まず、「起用面」ですが、
千葉は今シーズンここまで全ての試合で4-4-2のフォーメーションを採用しています。
山下はその2トップの一角で出場しているわけですが、相方はクレーベ、川又と組むことが多いようです。
ここなんですよね。
前線で攻撃の起点になれる選手と組ませる。
昨シーズン、レノファでは3トップの真ん中でポストプレーをやらせてたりしましたが、山下はポストプレーが得意ではありません。
184センチの身長なのでスペック的にはやれそうですが、苦手です。
その代わりシュートはグンバツに上手いです。
といっても、相手を半身分かわしてシュートや、フワリとしたループといった「シュートまで持っていく技術」や「シュートの種類」は持っていません。
ゴールにパスするようなシュートではなく、ズドン。
左右の足関係なく、ズドン。
どんな距離でもフルパワーで蹴り込むタイプです。
なので、レノファで昨シーズンプレーしていたときも山下を生かすなら1トップではなく2トップ。
それもポストプレーをやらせるのではなく、シャドーとしてゴールエリア付近に漂わせればもっと得点出来るのにとモヤモヤしてました。
今シーズンまさに千葉でそういった役割を与えられた山下。
昨シーズンの11ゴールは確実に越えてくると予想します。
続いて「成長面」。
山下、オフザボールの動き出しが全く出来ません。
与えられたポジションからの上下運動くらいしか出来てませんでした。
サイドから斜めに走る。
味方の空けたスペースに走り込む。
そういった動きが出来ない選手です。
昨シーズン後半から3トップの左ウイングに配置されましたが、そういった事情で山下の良さが消えました。
1トップの宮代がポストプレーで空けたスペースに走り込めないので中央レーンガラ空き問題が発生したわけです。
また、サイドに張りまくるのでゴールから遠ざかり試合の流れで得点する機会が激減しました。
なので、昨シーズンは山下と宮代の2トップにし、宮代にポストプレーなどで左右どちらかのハーフスペースに入らせ、山下は中央レーンに居させ続ける形がベストだと思っていました。
まー、結果としては左ウイングで出場させ続けたわけで、この辺りから、霜田監督は「勝利」より「育成」を取ったのかなと感じたわけです。
(「山下にオフザボールの動き出しを仕込みたい」的な。別に当時昇格、降格が関係する順位でもなかったですし、見ててモヤモヤしましたが無くは無いかなと)
まー、長々書きましたが、こういう選手です。
千葉で山下の理想的な起用をされてはいますが、相変わらずオフザボールの動き方はぐちゃぐちゃしてます。
主に川又と2トップを組んでる時ですが、
プレー中、川又によくドやされてます。
川又が使いたいスペースに、山下が相変わらずの上下運動オンリーの動き出しで入り込んでしまいそうになるのを身振り手振りで止められてます。
というか川又の指示で正しく動き直せてます。
これ。
これなんですよ。
先程は山下と宮代の2トップが理想だったと書きましたが、宮代レンタル前なら岸田と組んで、岸田に今の川又のような指示を山下に出してほしかったんですよね。
岸田はハーフスペースに入るようなプレーはしませんが、本来フォワードがするオフザボールの動き出し、味方へのスペース提供はバチクソ上手いです。
なのでレノファで岸田と2トップを組んで指示をもらえば、山下はよりフォワードとして上手くなると感じていたんですが、千葉で人は違えど実現しちゃいました。
川又は2013年にJ1でリーグ2位の得点を挙げたり、その年にJリーグアウォーズで優秀選手賞を受賞したり、代表経験がある選手です。
そのレベルの選手からオフザボールを指示してもらえる環境にいるわけです。
(監督、コーチからだけでなく、現役選手からのアドバイスで花開く例はよく聞きますしね)
元々1種類くらいのシュートしかしか持ってないのに11ゴール出来てしまうポテンシャルのある選手が、最高に成長できる環境に身を置きました。
以上2つの理由で「千葉に移籍して良かった」と感じたわけです。
川又塾でどれだけ伸びるかとても楽しみです。
実績や内容次第ではJ1のチームに移籍するかもです。
また変換点(川又の指示無しでオフザボール時動き出せるなど)あればまた記事にしたいです。
それでは。