霜田監督のサッカーを考えてみる

私がレノファ山口FCの存在を知ったのが2016年の春頃で、実家の父から「山口県のサッカークラブが今年からJ2でサッカーをやるよ」と聞いたからでした。

当時はなんの根拠もなく「ガチガチのディフェンスサッカーだろう」と思っていたのですが、実際は真逆、超攻撃的なチームでした。

狭いスペースでも強引にパスを通し、得点を重ね、2015年J3でエース岸田が34試合で32得点を上げ得点王になるなどチーム合計でリーグ最多得点となる96得点を記録しました。
リーグ2位の得点を上げたのが4位のSC相模原でしたので、ぶっちぎりの記録だったといえると思います。

このころは96得点を上げ、36失点でしたから「攻撃してれば守備機会も少ない」を体現したようなチームだったのかなという印象を受けました。

実際は2位の町田ゼルビアと勝ち点で並んでおり、圧倒的な得失点差で優勝してますから、数字ほど楽にJ2に上がったわけではないのでしょう。
このころの苦労はわかりません。

ですが、本当に見ていてワクワクする楽しいサッカーだったのかなと。

基本的にサッカーはロースコアゲームですからね。

こんなにボコボコ点を決めてくれるチームはそう多くありません。

この超攻撃的なチームが2016年、J2でどのようなサッカーをするのかとても楽しみにしていました。
J2に合わせて若干守備的になるのか、それとも超攻撃的なサッカーを押し通すのか。


果たして結果は後者。超攻撃的なサッカーを押し通しましたね。


やはりJ3のように失点を抑えるのは難しかったですが、どのチームも格上相手ながら真っ向から打ち合いました。


この年の5月15日に行われたセレッソ大阪戦の壮絶な打ち合いで4-2で勝利したときは本当に感動しました。

「おらが街のクラブがセレッソさんに打ち勝っちょる…」

この時はダゾーンが、たしかまだギリギリサービス開始してなかったんですよね。同年8月頃だったかなと思います。
YouTubeのハイライトを見て最大に興奮したのを覚えています。

実際に町田ゼルビア東京ヴェルディ戦を観に行きましたが、町田には3-2、ヴェルディには2-2という結果でした。

町田戦では2点ビハインドから3点取って逆転勝利。
ヴェルディ戦では先制され、同点に追い付いて、1点勝ち越し、最後に追い付かれという内容でした。

結果はともかく本当に観ていて楽しい、もう一度観たくなる素晴らしいサッカーでした。

先程も書きましたがサッカーはロースコアゲームです。

ですが、この時のレノファは失点しても逆転できる、どちらかのスコアが0で終わることがないと思えるエンターテイメント性抜群のチームでした。


上野監督が指揮された2014~2017年途中までは

「超攻撃的なサッカー」
「決められたら決め返す」
「攻撃が最大の防御」

と言えるスペクタクルなチームだったと思います。


そこから色々あったようで上野監督が退任されてアルゼンチン人のマジョールがやって来て、一時的にレノファがアルゼンチン化したりましたね。

当時、今では嫁になった彼女と「ルシアッティ!ルシアッティ!」叫んでました。


そして2018年。


霜田監督が就任されました。


これにはかなり驚きました。

当時霜田監督の印象は「ハリルホジッチ連れてきた人」くらいのものでした。
まー、その時日本代表の試合を見てなかったので、ニュースでうすーく名前を聞いたことあるような気がするくらいでした。
ですが、「全国ネットのニュースで名前が出るほどの有名人がレノファの監督になる!」とミーハー的な感覚でワクワクしました。


霜田監督がレノファにもたらしたものは絶大でしたね。


オナイウ阿道に始まる、いわゆるJリーグ経験者がやって来るようになりました。

上野監督時代の選手はJリーグ経験のある選手が少なかったですが、霜田監督になってからは一気に獲得選手が変わっていったように思います。

上野監督はJ3オールスターとも言える補強をしていた印象ですが、霜田監督からは、なんというかプロのクラブの補強っぽい印象を受けました。
(言葉がふさわしくないかもしれません。申し訳ありません。)


霜田監督就任1年目となる2018年は夏までは高木、オナイウ、小野瀬の強力スリートップの活躍などもあり、レノファ山口FCJ2参戦3年目にして最高順位の8位を記録しました。

これを受けて「あかん。レノファが来年J1に上がる。町田戦とヴェルディ戦観れんくなる。ダゾーンの準備だ!」と思いもたもたしていた私は2019年からダゾーンで1年間レノファのサッカーを観ることにしました。


チョウコウゲキテキサッカー…ドコイッタ…


これが2019年のレノファのサッカーを見て思った感想です。

どうやらYouTubeのハイライトだけを見ているだけではダメなようですね。

私のレノファサッカーは2016~2017年で止まってしまっていました。

これは私もアップデート、更新していかなければ2020シーズンのレノファのサッカーを楽しめません。
「上野サッカーと違うやんけ」と比べてみても意味はありません。

霜田監督が目指したサッカー。2018年からのレノファのサッカーは2014~2017年とは違います。

クラブや霜田監督が決めたスタイルやサッカーを、シーズン前のコメントや、2019年シーズンの試合後のコメントをさらいつつ次の記事で改めて考えてみようと思います。