90分トータルで勝利するためのサッカー。

かなり久しぶりの投稿です。

私生活で慌ただしくなってしまい、書きたいことをまとめる時間を確保するのが難しくなっていましたが、ようやく落ち着きましたので改めて投稿していきたいと思います。

(で、実際書いていたんですが、いざ投稿するぞというタイミングでトラブルがあり、それまで書いていた記事がパーになって心折れてたんですが復活しましたのでまた書き直してます。)

投稿していない間もレノファの試合は見ておりました。

前回書いていたのが第31節のヴェルディ戦でしたので、ざっくりと現在までの結果を振り返りたいと思います。


・第32節 VS 愛媛FC戦 2-1 で 勝利。

・第33節 VS ツエーゲン金沢戦 0-1 で 敗戦。

・第34節 VS アビスパ福岡戦 2-0 で 勝利。

・第35節 VS FC岐阜戦 1-1 で 引き分け。

・第36節 VS 京都サンガF.C.戦 1-0 で勝利。

・第37節 VS 鹿児島ユナイテッドFC戦 0-0 で引き分け。

・第38節 VS ジェフユナイテッド千葉戦 3-2 で勝利。



第32節から38節までで、大きなトピックとしては

1、フォーメーションの固定

2、先発メンバーの固定(ある程度)

が挙げられると思います。


レノファのフォーメーションは、今シーズン4-3-3、4-2-1-3、3-4-2-1、4-4-2(?)をある程度長い期間それぞれ使っていましたが、32節からは4-2-1-3(4-2-3-1?)で固定していました。

加えて、先発メンバーが部分的にですが、固定されるようになりました。

中盤3枚、ダブルボランチは佐藤さんと高くん。トップ下が三幸くん。

4バックは石田くんが怪我したのもあり、左サイドバックに楠本くんが入ったりもありましたが、最近はサイドバックに川井くんと石田くん。センターバック2枚が前くんと菊池くんになりました。

3トップは中央が宮代くん。右に池上くんが固定で、左は山下くんが入っていましたが、最近は高井くんが先発していますね。


こういった、フォーメーションとメンバーの固定に伴って、戦術も変更…というより、確立されてきたのかなと感じます。


・試合開始から後半60分までの「先発メンバーがんばれ帯」。

・後半60分から80分までの、交代枠2枚を使っての「攻撃のスイッチ入れる帯」。

・後半80分から試合終了までの、交代枠ラスト1枚 を使っての「調整帯」。


レノファのサッカーは全員守備、全員攻撃が基本です。

みんな走ります。

なので疲れます。

とても90分間持ちません。

ですが相手も疲れます。


レノファがディフェンスに回る際、前線からプレスが開始されます。

トップ下の三幸くんと、宮代くんが相手のセンターバックにプレスに行き、サイドの池上くん、高井くんも連動してパスコースを消しに行きます。(この時4-4-2になります)

こうすると、余程かわすのが上手なディフェンダーで無い限り、どこかのタイミングで前線に蹴っ飛ばします。

その際、レノファのディフェンスラインは高く設定ありますので、大抵菊池くんが競り勝ちます。競り勝ちます。

相手が前線の「人」ではなく、高く設定されてあるディフェンスラインの後ろの「スペース」に蹴っ飛ばしたら、よーいどんで全員帰陣します。


これが基本ベースなので、前線の選手はもちろん、ディフェンダーですら疲れます。

この基本ベースを元にスタートするのがレノファサッカーの第1期「先発メンバーがんばれ帯」です。


そして、レノファサッカー第1期、後半60分頃になるとある程度スコアが動いています。まー、最近はこの時間に勝ち越せているというは無いので、大体は引き分け状態か負けている状態となっています。

なのでここからレノファサッカー第2期、交代枠2枚を使っての「攻撃のスイッチ入れる帯」に入ります。


まず、ボランチの佐藤さんを交代します。空いたボランチにトップ下の三幸くんを下げます。空いたトップ下に右ウイングの池上くんをあてがいます。その右ウイングに山下くん、あるいはパウロを出します。

ここまでがレノファサッカー第2期の「第一形態」。

そして、この「第一形態」でもスコアが動かないようであるなら、左ウイングの高井くんを下げてパウロ、あるいは山下くんを出します。

これでレノファサッカー第2期の「最終形態」が完成します。


この後半60から80分までで、レノファのメンバーはかなり疲弊しています。
ですが、相手も相当疲弊しています。
加えて「第一形態」から「最終形態」まで行くとするならば、相手が勝っているということです。
なので相手が守りきる体制に入っていることもあり、「最終形態」状態ならばひたすら攻め込むことが出来ます。

この状態で引き分けに持ち込むか、勝ち越せていればグッドです。


ですが、レノファは敗けることはもちろん、引き分けであってもそれを良しとはしません。


なので、「最終形態」を持ってしても勝ち越せていない場合、レノファサッカーの第3期「調整帯」に入ります。


サイドバックの川井くんか石田くんを下げ(最近は石田くんが怪我持ちなので石田くんが交代というシーンが多いですね)、FWの工藤くんを入れ、3バックへと変更し、3バックより前はその時残っている選手たちが出来そうな所に置く「究極形態」が姿を現します。

この「究極形態」は3-4-1-2であったり3-3-2-2であったりしますが、とにかく押し込んで攻めきるという一点は変わりません。

もちろん第3期までに勝ち越せていれば、文字通り「調整」疲労の激しい選手を交代、怪我をした選手の交代を行い、試合を終わらせにかかります。




ここまでが、32節から38節までの試合を見ていて私が感じたレノファのサッカーの変更、確立されてきた部分です。


なぜ、途中交代から結果を出しているパウロが先発ではないのか?

なぜ、二桁得点を挙げている山下くんが先発ではないのか?

なぜ、三幸くんがボランチではなくトップ下なのか?


という個人的な疑問を解決できた考え方が、レノファサッカーの第1期から第3期まで分けることでした。

実際に観戦に行ったヴェルディ戦で、パウロは先発していました。
が、パウロに限った話ではないのですが、やはりレノファのプレスは90分持ちません。
その試合の後半から、パウロがボールを持っていないときの動きが完全に出来なくなっていました。

山下くんも、逆にディフェンス時に「サボらなさすぎる」ので、いざ攻撃というときにその力を十分に発揮出来ていませんでした。


パウロはドリブル、クロス、シュートで輝きますし、山下くんの決定力は抜群です。


この2人の素晴らしい個性をディフェンスで消耗させ、消すのはもったいない。
なので、守備負担の減る、相手が疲弊してきた時間帯に投入し、存分に力を発揮してもらうことこそ勝てる見込みが高くなります。


同様の意味で、ここまで怪我無く出場し、全ての試合で走り抜いてくれる三幸くんを「攻撃のスイッチを入れる」タイミングで一列下げたり、池上くんを相当の運動量を要求されるサイドから中央にズラスことでチームに改めて貢献してもらう変更策など、霜田監督は素晴らしいチーム運用をされていると思いました。



しっかり90分間、試合が終わるまでを勝利するためにマネジメントした本当に楽しい試合の数々でした。



今まで、個人的に感じた「なぜ?」を掘り下げられなかった自分が恥ずかしいです。

これからはしっかりピッチで起こることに対して考えていこうと思います。



交代カードが結果を出し続けるとても素晴らしい結果は残せています。

だからこそ試合開始から60分までの強度、個人技に磨きをかけ、交代で入る選手たちは先発メンバーに食い込む努力を楽しみにしています。

理想は試合開始からボコボコ点を取ることですしね。



次節は先発メンバーの佐藤さんがイエローカードの累積で出場できません。

どういった工夫がされるのかワクワクしております。