2019シーズン前半戦の絶望と中盤戦からの希望について。

霜田監督の言う「攻撃と守備を分けない、攻守において矢印を相手の前に向ける」というコンセプトの元始まった今シーズン。


J2全42節中、18節まで終わり。

4勝5分9敗で全22チーム中19位であります。

得点は23といつも通り良く取れてますが、失点は31と最下位の岐阜が32なのを考えると多すぎます。

まー、5-2のこれは野球のスコアか?!みたいな試合(もちろんレノファが5失点で負けてます)が2回くらいあったりしたので、数字は深刻に考える必要はないかもです。

ですが、見ていても分かるほどにはディフェンスが崩壊してました(笑)

というのも

「とにかくボールを全部獲りに行けと。連動しようとか、そんな格好いいことではなく、1人目が行って獲れない、2人目が行っても獲れない、でも、6人目で獲れればいいよって。6人目で獲れたら、目の前に5人いる。そうしたら、そのままゴールに向かえるよねって。戻ることはあっても下がるな、という話もした。」

と、霜田監督のおっしゃる通り、ほぼ全ての選手がボールを獲りに行くためにボールホルダーに突っ込んでいきました。

そのまま獲れれば良かったんですけどね…

獲れませんでした…

いや、まーそりゃそうなんですよ。
猛スピードで突っ込んでいきますからね。
ボール持ってる方からしたら抜きやすい、というか、剥がしやすい。


と、なると、霜田監督のおっしゃる通り2人目が突っ込んできます。
すると、相手もかわしたり、剥がしたりしたせいか、あまりいい状態でボールを保持しているので、「あっ、獲れそう…!」となります。

が、2人目が突っ込んで来るということは、その人が受け持っていたスペースが空くということです。
そのスペースを相手に使われてしまうので、結局獲れません。

というか、6人目が来る頃には相手もう自陣ゴール前だよね!打たれるよね!前に5人いても意味無くね?カウンター発動できずにゴールキックパントキックだし!

いやね。
前線のプレスのかけ方はメチャメチャ効いているように見えるので、かなり効果はあったと思うのですよ。
前線の選手が抜かれるくらいなら、まーサポートいくらでもはいれますし、問題ない。
問題は、ディフェンス陣も突っ込んじゃうところですよ。
いやいや!あなたの後ろはもうゴールキーパーしかいませんがな!って状況でも果敢なスライディング!

堪えてくれっ!(笑) そのスライディングっ!(笑)


この守備崩壊中に攻撃も威力を落としました。
ボール獲れちゃうときは獲れちゃうので、急に攻撃が始まるんですよ。
良く言えば「カウンターやぁ!」なんですけどね。
ホント、急に獲れちゃうので、ボールの出し手も受け手も全く準備できてないんですよ。

FWは動き出してもMFは出せない。
MFがパス出してもFWが動き出してない。

こういうチグハグな状況が多発しました。

しかも、みんなボールホルダーに突っ込んで行くので、獲れちゃった時密集しすぎてしまってるのでパスコースが異常にない!
なら一回やり直すか。ってDFに戻したりすればいいんですけど、何故か縦に縦に急いでしまう。苦労して奪ったボールを簡単に失なってしまう。


「攻守において、矢印を相手の前に向ける」ために攻守においてレノファは機能しなくなってしまっていました。

開幕戦からちょっと不穏で、水戸戦まで改善されない戦い方に正直イライラしてました。ごめんなさい。

で、ですよ。
そんなレノファが。
確か16節、水戸戦(当時首位)に勝利しました!

この試合から、明確にレノファが上昇していくキッカケを見せてもらいました。


そのキッカケは「システム変更」!


これまでもちょくちょく変えてはいたんですよ。

開幕から、スタートは4-3-3
それからしばらくして、4-2-1-3

この2つのシステムを使っていたんですが、水戸戦からは3-4-2-1(3-4-3)にしました。

あなたは…、Jリーグ最強システム!(笑)

レノファは4バックをやめて3バックに変更しました。

この3バック化の恩恵が、霜田監督のコンセプトに恐ろしくマッチしましたね!


いわゆる選手が突っ込んでいき、果てはDFまで突っ込んでいくので「選手が妖怪1足りない」状態だったのが、3バックで物理的に1人余るので、突っ込んでいってもボールを回収出来るようになりました!
この「必ず1人は余っている」というのが、レノファの「迎撃守備」(今名付けました。待ち構えず打ってでるレノファのディフェンスっぽいので)に安心感を与えてくれました。

さらに、後ろに1人余ることでパスコースが増えたため、ボール獲れちゃっても、やり直しが効くようになりました!
今までだと獲れちゃったときにパスコースが無いので急いで縦にいってたのが、後ろに人がいますから回せちゃうんですよね。
このおかげで、開幕から速攻しかなかった攻撃のバリエーションが、遅攻を加えたことにより格段にシュートが増えるようになりました!

これ!これぇ!
シュートが飛び交って、ハラハラするレノファのサッカーが還ってきました!

てっきりディフェンスライン下げたり、突っ込まないようにして修正するもんだと思ってましたから、今までやって来たことを生かしながらバージョンアップさせた霜田監督…おそるべし…!


この水戸戦以降からビックリするほど失点が減りました。
ここまでくればもう19位のチームじゃねぇっす。
後は得点の量産だけですね。
すでに惜しすぎるシュートを何本も打ち込んでる状態なので、このシステムの慣れ、ブラッシュアップをとても楽しみにしてます!!!!!!