最近注目している大宮アルディージャというチームの動向。
12日に人事が動きました。
フットボール本部長に元塾長の上司である原博実氏が就任されたようです。
何年かは忘れましたが、塾長がレノファの監督してて成績がクソだったときに原氏が激励に来てた過去があるらしいので何だかんだ仲良しな二人、という印象があるコンビ。
今回の人事に対して塾長が「知らなかった」とコメントしてましたが「そんなわけないやろ、絶対連絡あったやろ」と邪推してたりします。
二人の普段の関係を全く知らん外部の人間である私からすればズブズブ人事に見えるわけですが、塾長曰く「(原氏とは)プロフェッショナルな関係」とのこと。
決して自身の進退に温情なんてありませんよ、と。
ホントぉ?
多分成績不振による外部(サポーター、スポンサー)からの解任圧力が爆発する寸前まで原氏は塾長のこと守ると思うんですよねぇ。
そう思うのは二人のポリシーがめっちゃ似通ってるから。
二人とも「育成大好き」っぽいんですよね。
塾長は間違いないッス。
レノファサポーターの私が保証します。
で、原氏のことはよく知らないんでウィキをザッと見た印象でしか語れないんですが
「監督をやっていて楽しいのは、(チームの勝利よりも)選手がみるみる伸びていき、顔を輝かせているのを見ているとき」
「タイトルをとれれば楽しいけど、人がぐんぐん伸びていく時期を見るのがうれしい。それが一番好き」
と過去にコメントしてるらしいので、まぁ、まんま塾長よな。
てことで大宮の新本部長のポリシーと現場の監督のポリシーが一致してて、かつ二人は元上司部下の関係、それも別にいがみ合ってたわけではなく、なんなら良好な関係でした、と。
こんなん滅多なことでクビになるわけないやん・・・。
いやー、しかし大宮フロントもずいぶんな賭けに出ましたね。
塾長も原氏も「勝利」を最優先にする、出来るタイプの人材ではないと思うんですがねぇ。
現状大宮は降格圏に沈んでいて、一刻も早くそこから脱出して上位争いに復帰しなければならない程のクラブだと勝手に思ってるんですが、人事が即効性の短期的なものではなく「育成」を軸にした長期的なものに感じます。
監督も本部長もクラブの成績不振の原因が
「アルディージャや選手個人が持つポテンシャルが、いまは引き出せていないな」
的な所に求めて落ち着いちゃってるんですよねぇ。
極論「やる気出せ!目覚めよ!」って手を変え品を変え伝え続けるってことだと思うんですが、それ、確かもう塾長が去年からやってませんでしたかね?
それで今年も同じようにやってこの成績だったんじゃないかと思うんですが、成績不振に対してアプローチを変えてみるんじゃなくて原氏を加えて同じ手法で倍プッシュしていくとは・・・。
押してダメならもっと押せ理論。
まぁ、私は大宮をウォッチし続けてるわけではないので分らんし知らんのですが、大宮フロント陣も「うちの子たちはもっと出来る子」って思ってて今回の人事に至ってことになるんでしょうか。
本部長探しが選手の移籍マーケットが閉まる4月以降に始まってたっぽいので、チームを変えるための「補強」が無理で解決が「メンタルクリニック」の方になるのも分かるっちゃあ分かるんですが、これだと去年の岩瀬監督→塾長と手法が一緒やんけ、って思っちゃいますよねぇ。
見てる側の一意見としてはメンタルじゃなくて仕組みじゃね?って思わなくもないんですが、とはいえこういうのは現場で見てる人たちじゃないと分からないことがあるもんですし、今回大宮というクラブが下した判断を見守りたいです。
「仕組みじゃなくてメンタル」が功を奏すといいですね。
就任時点で原氏に補強の観点で出来ることなんて無いもんで、早速メンタルクリニックに向けて練習参加されてるらしいですし、上向いてってほしいもんです。
ものすごーく奇跡的にうまくハマれば原氏が言う「育成に強いクラブ」になっていくんじゃないでしょうか。
大宮ってそういう立ち位置のクラブなん?
って思わなくもないですが、うん、まぁ、はい、頑張ってほしいです。
少なくとも夏までは監督人事に関して「様子見」になるでしょうし、私が大宮、塾長の話題に触れるのもここいらで一旦止めます。
てことで本題。
レノファの試合を振り返っていきたいと思います。
対戦相手は東京ヴェルディ。
9節終わって2位、得点も19と、あの「主力ブッコ抜かれクラブ」としてのパイセンクラブが春を謳歌してますねぇ。
いや、もう強えのなんのって。
homeやしここはなんとか引き分けくらいで許してもらいたい、決して心に傷が残るような虐殺だけは勘弁、そんな願いを込めて観戦した一戦。
結果は 3-1 で勝利。
なんでぇ?
あのヴェルディに勝った、だとぉ?
勝ったことも、今シーズン初の3得点を挙げたこともすごいっちゃーすごいと思うんですが、なによりあのヴェルディ相手に「1失点」だったことに驚いてる私です。
記憶にあいまいなところがありますんで、覚えてて気になったところだけ書いていきます。
まず、「ヴェルディうめぇぇぇ」です。
前節仙台戦を思い出すくらいには選手の力量に差を感じました。
こっちはパスが通らねぇのに向こうはバンバン通す。
こっちはボールが捕れねぇのに向こうはポンポン捕る。
なんやの?ズルいって。
レノファは相手がアンカーを置くシステムだったもんで、いつもの「中盤マンマーク」型の守備。
今節も元気に佐藤謙介が相手のアンカーを捕まえに駆け上がってました。
まぁ、よく見る「これが出ちゃあ、お終めぇよ」の形。
ウイングが頑張って相手SBをケアしつつ岸田と連動してCBにプレス掛けようとするも、これがまぁハマらない。
謙介が抑えてるはずのアンカーはボールが来ても焦らずフリーのSBに流すし、ウイングが相手SB意識したら今度はCBが岸田を剥がすドリブルで前進してくるし、なんなん?
ヴェルディの両CB楠本かよ・・・。
てことで上手いことレノファの前プレスを剥がしてフリーのSBにボールを送って来るヴェルディ。
このSBにボールが入ったらレノファのインサイドハーフが突撃してくるわけですが、こうなってくると必然的にヴェルディのインサイドハーフが空いてくるわけで。
その相手のインサイドハーフにはレノファのCBが突撃することでなんとかするしかない、と失点を防ぐうえで最も重要なゾーンである中央が手薄になる、かなりリスキーな守備を展開してましたね。
さすがエンターテイナークラブの脈略を知る名塚さんやでぇ。
破壊力抜群の攻撃陣を要するヴェルディ相手にここまでの賭けに出るとは。
まぁ、前から行くなら”3-4-2-1 → 3-4-1-2”可変の”渡邉式プレス”が妥当かなぁ、なんて思いましたが、そうするとCBとWBの裏を狙われまくるので今回の名塚監督が採用した「最悪絶対インサイドハーフで潰せ」戦術も賭けっちゃー賭けですが、分らんでもないギャンブルかなぁ、と。
守備に関しては関、渡部、ヘナンを中心に「90分無傷でいられるか?」と聞かれれば「No」と答えたくなるハラハラなものでしたがなんとかかんとか耐えた印象でした。
じゃあ攻撃は?なんですが。
去年、今年、そして前節も露呈してましたけど、やっぱり「ファイナルサードでのクオリティー」が足りんな~、って感じ。
後ろでGK関を使いつつSBにボールを預けて、相手のアンカー脇を狙ってレノファのインサイドハーフにボールを入れてたんですけど、じゃあそこから何か起きるか?って言ったら何も起きないわけで。
だからこそ名塚監督はこねくり回すようなパスを求めず「さっさとクロス」「さっさと中に入れ」を求めてるんでしょうけどもね。
(まぁ、何度も書いてますが)
結局ウイングが相手SBとの1対1を制してクロスを上げる、っていうのが一番チャンスになってた印象です。
もう攻撃に関してはこのバリエーションでしかどうにもならんと感じます。
インサイドハーフにボールを入れて云々は、諦める必要は無いと思ますが今年に関しては実らんやろなぁ。
ウイング、補助のSBのクロスの質、そしてクロスに対して中の人数をどれだけ増やせるかが今年の課題になるんじゃないかと。
現状はどっちもやろうとしてどっちつかずな印象です。
まぁ、悪いことだとは思いませんが。
来年インサイドハーフ(中盤)にどんな選手を連れて来るか注目ですね。
クロスや守備への強度が高いヘニキタイプか、技量(立ち位置の賢さ込み)に優れてる大宮の矢島タイプか。
去年ヘニキ放出してるんで間違いなく後者タイプの選手を連れて来る気はしますが、どうなるでしょうね。
今から楽しみです。
話が逸れたので戻します。
攻撃に関してはクロス、セットプレーしか得点が期待できないなぁ、な感じだったわけですが、実際3得点の内2得点は「クロス崩れ」「セットプレー崩れ」からでした。
決めた田中渉と石川は各々ゴラッソ。
あんなんネイマールでも打てんやろ、みたいなのをぶち込みましたね。
で最後は大ちゃんの「恩返しPK」と。
得点者全員が今シーズン初ゴールと、非常にうれしい結果になりました。
最後の方は仕事の関係で家を出たため見てないんですよぉ。
レノファの選手が3人くらい同時に足を攣ったり、なんか色々あったみたいですが無事スコアを変えることなくクローズできたみたいですね。
後半高木、岸田、吉岡の前プレスが利き始めた印象だったんですが、チラ見程度でしか見てないんで理由が分からん。
来週から怒涛の5連戦。
その前に2位様相手に勝利できたのは大きいですねぇ。
ボチボチ梅木も帰って来る頃合いだと思いますし、きついと思いますが、なんとか勝ち点を積み上げていってほしいですね。