霜田正浩監督 解任のお知らせ (2022ver)

時は来た。

 

 

昨日、5月26日に大宮アルディージャの公式から、トップチームの霜田正浩監督を解任したとの情報がリリースされました。

 

後任には町田や鹿島を率いた経験を持つ相馬直樹氏を据えたとのことです。

 

 

www.ardija.co.jp

 

 

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夏の移籍市場が開く前についに我らが塾長が解任されたということで、お待たせしました、霜田塾塾生を自称する(していた)私が今回のビッグニュースに対する感想を書きますよ。

 

 

今回の塾長の解任に対してまず私が思ったのは「遅せぇぇぇ」です。

大宮は去年の6月7日に成績が奮わない岩瀬監督の後任として塾長を監督に据えたわけですが、大宮の当時の状況的に塾長に求めたのは「残留」だったはずで、塾長はなんやかんやその至上命題はクリアしたわけじゃないですか。

てことで塾長を解任するタイミングはここ、シーズン終了後すぐがベストだったと思うんですよ。

「(今シーズンの成績を見た上での)結果論やろ」とか「残留させてくれた人に対してその仕打ち・・・お前に人の心は無いんか?!」とか思われそうではありますが、いや、ここ大宮ですやん?

J2リーグで資金力が平均より下回ってるクラブなら「残留ありがとう もう一年おなしゃす!」になるとは思うんですけど、大宮は違いますでしょう。

古いですけど2020年に30億円近くの利益を叩き出し、直近の数年をJ1リーグで戦っていた大宮様が、塾長が繰り広げる虚無サッカーを見た上で「残留ありがとう もう一年おなしゃす!」ってなるか?と言ったら違和感あるんですよね。

普通あの虚無サッカーを見たら、塾長が緊急的に後任に就いてくれたのも加味して「残留ありがとう 次は上位を狙える監督でいきましょう」ってなるのが普通なんでないの、と。

大宮はスポンサーが撤退したり、全盛期から比べれば資金力に陰りが出て来てはいるんでしょうけど、それでもJ2リーグ屈指の金持ちクラブのはずで、ファン・サポーターは毎年のように昇格争いを演じるアルディージャを望んでると思うんですよ。

現実的に過去のガンバを除き、昇格していくクラブはシーズンの失点数が大体30~40前半くらいです。

この数字、塾長に出せると思うのかい?

大宮と同じJ2リーグで資金力や選手層に大きな違いがあるとはいえ、レノファを率いた3年間で64、70、74というバカげた失点数を記録させた指揮官に、シーズン30~40前半の失点数を記録できるチーム作りを期待するのはおかしいでしょう。

 

 

塾長はね、上位を狙える監督ではないんですよ。

 

 

これが私の監督・霜田正浩氏に対する率直な感想です。

 

 

てことで新シーズンは新指揮官の元、NEWアルディージャとなりて昇格争いに参戦していくもんかと思ってたら塾長まさかの続投。

 

今年も元気に失点数の上位争いを繰り広げ、昇格争いどころか降格争いを演じてしまってたわけで、まぁ、続投の決断は色んな事情があってのもんでしょうからなんも言えないですが、8節のレノファ戦後に塾長が辞任を申し出た時点で速やかに動くべきだったなぁ、と。

少なくとも塾長の安定感とは程遠いサッカーを鑑みれば、緊急時速やかに動ける準備はしておくべきだったんじゃないかとは思います。

資金(予算)が少ないクラブなら「違約金が払えんから頼むで塾長、狂うなよ」と願うしかありませんが、大宮ならリスクを補える保険は掛けられたはずでしょうからこの辺はフロント陣の失態だったんじゃない?という印象です。

 

 

塾長辞任申請に対して大宮がまず行ったのが「フットボール本部長探し」。

新指揮官はまず本部長を就任させてから、その上でその本部長と今後の展望を議論して探します、っていう何とも悠長なムーブ。

シーズン前からやっとけよ、それ、と思わなくもないですが、結果消去法的に塾長延命。

後日塾長の盟友である原氏が本部長に就任するわけですが、これで塾長の更なる延命が確定したな、と。

原氏は本部長就任に際して「育成に強いクラブにしていきたい」とコメントされていて、大宮ほどのクラブが当時降格圏争いを繰り広げていたのにもかかわらず、チーム目標に「すぐさま昇格争いに復帰」という短期目標を設定せず「今いる選手たちのポテンシャルを引き出す。成長させる」という中・長期目標を掲げたもんで驚きました。

原氏も塾長も、現在どういう思想を持っているかは分かりませんが、過去のインタビュー記事、コメントを見る限りでは「育成大好き」という点で相思相愛なペア。

これは手を取り合って、少なくとも夏の移籍期間までは塾長を守るだろうなぁ、と思ってました。

 

 

が、結局その夏を前に解任の決断をしましたね。

 

 

何もかもが遅い、と感じはしますが、最終的には「本部長探し」「(その本部長との話し合いのうえで)後任人事着手」と有言実行を見せたフロント陣は流石だなぁ、とも思ます。

 

これがレノファだったら多分未だに動けてないと思いますよ。

 

お金だったり契約とかクラブへの印象(ファン・サポーター、客に対してではなく外部の監督・選手へのもの)とか色んな事情はあったかと思いますが、コロナの影響で降格が無いレギュレーションだったとはいえ、2020年当時最下位を快走してた塾長を最後まで解任しなかったクラブですからね。

 

なんやかんやシーズン中に動けるのは流石大宮さん。

 

てか、塾長と手を切るのにレノファは3年、大宮は約1年要したわけですが、たった3試合で見切りをつけられたサイゴンFCとかいうクラブ何者やねん・・・。

こやつら優秀すぎるやろ。

まぁ、その当時の事情とか一切分からんので何とも言えんのですがね。

 

 

 

 

さて、結局塾長の監督としての冒険は、レノファで8、15、22位、ベトナムで3戦3敗、大宮で(途中就任ではありますが)16、20位と残した成績をだけ見れば散々な結果となってしまったわけですが。

 

今後塾長はどういう道を辿っていくんでしょうか。

 

山口、大宮のサポーターも「強化部として」「GMとして」「フロントで」クラブに来てほしい、残ってほしいとたくさんツイートしてるように、大方の人が塾長の適正は「現場ではなく裏方」にあるように感じてるみたいですね。

実際多くの人が大体塾長に対して感謝を述べてるように、塾長、言葉のチョイスが上手いですからね。

(よく見たり聞いたりすると「なんか言ってるようで何も言ってない」中身カラッポな発言が多いと私は感じるので個人的にはなんも響かないんですが)

ハリルホジッチがいつもそばに置きたがった様に慕われる、人柄も良く人望の厚い方なんでしょう。

だからこそ成績が奮わなくても一部のサポーターの方々やフロントの人間に愛されるんでしょうね。

レノファの元社長(現鳥栖の取締役)河村氏も、あれだけ悲惨なサッカーで、かつ結果も出せなかった塾長に対して最後は「ありがとう」でお別れしてますし(まぁ、最終戦セレモニーでお客さんの前で「霜田許さん」とか言う訳ないんですがね)、私、2020年だったか(2019年だったかなぁ?)のaway町田戦を現地で観戦してたんですが、成績クソにも関わらず、塾長、試合前にaway席まで挨拶しに来てくれたんですよね(手を振りに来た)。

サッカーの試合の内容(采配面)こそ塾長に全くセンスを感じませんでしたが、「サッカークラブはかくあるべし」っていう「クラブはサポーターあってのもの」という塾長のサッカーを生業にしてる人間としての在り方には好感を持てるんですよ。

まぁ、なんかそんな感じで塾長のいい部分を見れる人たちがたくさん「(現場以外で)残ってぇ~」ってツイートしたりしてるんじゃないでしょうか。

全然違う動機とかだったらすんまへん・・・。

 

 

でもね。

私ね。

塾長にフロント入りさせるのも止めといたほうがいい、って思うんですよ。

 

 

ホント、霜田さんのこと大好きな方々には大変申し訳ありませんし「お前は見る目が無い」と思われても仕方ないと覚悟を決めてるんですが、うん、塾長は贔屓のクラブに来てほしくないタイプの方なんですよね。

 

そう思う大きな理由は2つ。

 

 

1つ目は「塾長の現場入りの可能性が1%でも浮上してしまう事」。

 

仮にですよ、仮にですけど、塾長の方からお断り案件でしょうけど、塾長がレノファのフロント入りしたとですよ、塾長って現場思考がお強い方じゃないですか。

もしその年のレノファの成績が芳しくなく「監督解任やぁ!」な風潮が出始めたとして、後任にわずかでも塾長の名前が挙がる可能性がある状態なのが嫌なんですよ。

レノファ、ベトナム、大宮のざっくり5年くらいで監督としては全く成長が見受けられなかった人ですから「あの時とは違うはずだ」と期待も出来ないですし「またブッ壊される」と恐怖に怯えないといけなくなります。

 

塾長の今回の解任際してポケ~っとネットの意見を漂いつつ眺めてたんですけど。

塾長に監督として「ウチに来て!」という意見は見つけられなかったんですよね。

つまりそういうことや。

 

酷な書き方ですけど、大方の人がもう塾長の監督としての手腕に期待してないんですよ。

欲しいのはその人柄であったりコネ。

 

塾長の人柄やコネといったものを手に入れられる代わりに「塾長(監督に)途中就任」のリスクを背負うのだとしたら、私としてはデメリットの方が大きいと感じる案件ですんで、これが塾長のフロント入りは止めといた方が良いと思う理由の一つ。

 

 

2つ目の理由が「塾長フロント入りのメリットが見つからない事」。

 

おそらく多くの人が塾長のフロント入りを望んでる理由として「霜田さんの人脈ならいい選手連れて来てくれるでしょ」というのが代表的なんじゃないでしょうか。

多分そうなんだろうな、と私も思います。

が、あくまで塾長がレノファを率いた、かつ私がレノファの試合を視聴を開始した2019年と塾長政権最終年である2020年の2年間の感想を基に書きますが。

 

塾長の目利き、かなり怪しいと思います。

 

レノファで山下をウイングに配置して、過去のユヴェントスマンジュキッチよろしくサイドの高い位置を攻撃の起点するでもなくただ張らせたり、ヘニキに三幸の役割やらせたり、パウロを左SBに固定したり、別に悪くもなんともなくケガですらなかった楠本を45分で懲罰交代したり。

 

塾長の選手評価の基準、見てる分にはズレまくってたんですよね。

 

ただ、確かに選手の起用にまつわる基準は狂ってたように見受けられましたが、ポテンシャルを見抜く力は本物だとは思います。

レノファで異彩を放った、放っている菊池、橋本辺りは塾長が見つけ出した才能ある若者の例として(一部では)有名なんじゃないでしょうか。

 

てことで現場がめちゃくちゃしっかりしてるクラブには塾長のフロント入りは有効に感じます。

塾長が発掘したポテンシャルの塊を上手く、正しく導けるクラブのことです。

具体的に書くと、仮に山下を連れてきたらウイングでなくCFで、ヘニキを連れてきたら守備でチームに貢献できる仕組みをヘニキに与えられるような、なんかまぁ、そんなクラブ。

仮に塾長が「この子をアンカーで使ってビルドアップさせてねぇ~」ってヘニキを連れて来ても無視出来るような現場を有するクラブですね。

 

翻って私はレノファのファンなんで、こういうのをレノファに当てはめて想像してしまうんですが、現在のレノファは謙介に最前線を駆け回させたり、選手の適材適所をわざとなのか何なのか知らんのですけど無視する現場です。

多分塾長って選手の取扱説明書を読まないタイプですし、読み間違えてるタイプでもあると思うんで、そんな人が連れてきた選手を、これまた選手の取説読む気もない現場にぶち込んだらカオスですって。

 

ただでさえレノファが今欲しいのは選手の特徴を正しく捉えられる人で、現場が狂い気味な印象がある現状、フロントにすら訳分からん捉え方をする人が入閣するのはご勘弁願いたいわけで。

 

 

最終的にはレノファに話を絞らせてもらいましたが、1、2の理由から、少なくとも今のレノファは絶対に手を伸ばしてはいけない人材だと思うので、レノファサポーターの方々の「ウチに来てぇ!」のツイートを見るとドキッとしてしてます。

あ、いえ、別にその意見を否定する気は全くござらんのですよ。

私はこう思う。あなたはこう思う。

これで終わっときましょう。

「気に入らん ブッ潰す」とかは勘弁してくだしゃい。

 

 

絶対解任されないスーパー優秀な現場を用意出来た時こそ、塾長に頭下げに行く(のも有り)、これが私の意見です。

 

 

 

 

いや、しかし、どうやったら塾長を救えるのん?

塾長もう55歳やで。

まぁ、今の時代歳は関係ないもんでしょうけど、現場思考の強い塾長がこっから監督として逆転する方法あります?

私も塾長には幸せに当然なってほしいと無責任に願ってるんですが、どういうルートが客観的に見て本人の幸せにつながるのか全く見当がつかんのですよ。

 

多分サッカー業界からの引退は考えにくいんで、どっかのクラブのフロント入りか、海外クラブ(シントトロイデンとか)への研修からやり直し、みたいなところに落ち着くんじゃないかとは思ってるんですが。

 

塾長の新たな船出に幸多からんことを祈ってます。

 

 

塾長・・・。

ダービーマッチ・・・。

またやろうね・・・。

あっ、相手チームの指揮官が霜田さん。

これは間違えないでね。