入場(来場)者数に気温・湿度は影響を及ぼすか

暑いと何をするにも億劫になりますよね。

 

私は仕事でなければ夏に外に出たいと思わない人間でして。

 

そんな私なので常々気になっていたことがありました。

 

 

-「夏ってスタジアム来場者減るのでは?」

 

 

っと。

 

 

まぁ、夏休みがあったりするので何とも言えないところはあるんですが、「暑いから外に出たくない」という行動パターンの人は少なからずいるはず。

 

なので去年2023年シーズンのレノファの各試合の”観衆””気温””湿度”を見てみることで「暑い夏は入場(来場)数に影響があるのか?」を検証してみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

検証1. 30℃超えの試合の平均観客数

 

 

まず大雑把ですが、普段職場などで気温が話題になるのは30℃を超えたらだろう、という感覚的なところからの検証をしてみたいと思います。

 

去年レノファのホーム全21試合で30℃を超えた試合は↓

 

 

5/21 第17節 東京V 35.4℃ 3.241人

 

6/3 第19節 長崎 31.5℃ 3.924人

 

6/18 第21節 仙台 34.2℃ 3.981人

 

8/6 第29節 大分 30.6℃ 5.680人

 

 

 

 

ホーム試合で30℃を超えた試合は4試合。

 

4試合の平均観客者数は4.206人。

 

 

実は30℃を超えていないものの、29.7℃と限りなく30℃に近かった試合が2試合ありまして↓

 

 

5/3 第13節 千葉 29.7℃ 5.365人

 

11/5 第41節 町田 29.7℃ 7.022人

 

 

 

 

この2試合を実質30℃と見做して先ほどの4試合に加えますと。

 

6試合の平均観客数は4.868人。

 

 

去年のレノファの平均観客数は選手名鑑によると4.407人。

 

増えてる・・・というか誤差な気がしますね。

 

「30℃超えたら暑いし外出るのが億劫でしょ」という感覚的なものではなく、もう少しちゃんと定義した方が良さそうです。

 

 

 

 

検証2. 不快指数で見る平均観客数

 

 

そんなわけで”気温”と”湿度”は分かるので”不快指数”で平均観客数を見てみます。

 

 

ja.wikipedia.org

 

 

気温や湿度を計算して”不快指数”と”体感”を算出し、その”体感”ごとの平均観客数を見てみましょう。

 

ちなみに”体感”は風や日射の影響を受けるので必ずしも”不快指数”と一致するわけではないとのことです。

 

あくまで目安としてくらいの気持ちで捉えましょう。

 

 

不快指数を算出する便利なサイトがありまして↓

 

 

keisan.casio.jp

 

 

気温と湿度を打ち込めば自動で不快指数を算出してくれ、その数値で体感が分かる便利サイト様。

 

wikiとこちらのサイトでは体感の表記がやや異なりますが、こちらのサイト様が便利すぎましたので今回はこちらを使わせていただきます。

 

 

一応、ホーム・アウェーの試合全てを打ち込んで不快指数と体感を出してみたのですが、アウェーは今回あまり関係ないので除外します。

 

そして不快指数は数字だけ見てもピンと来ないので、結果は体感のみ書かせていただきます。

 

 

去年2023年のレノファのホーム試合は↓

 

 

寒い → 2試合 4.817人

 

肌寒い → 0試合

 

何も感じない → 4試合 3.969人

 

快い → 1試合 4.059人

 

暑くない → 4試合 5.080人

 

やや暑い → 8試合 4.124人

 

暑くて汗が出る → 2試合 4.830人

 

暑くてたまらない → 0試合

 

 

 

 

”体感””試合数””平均観客数”の順で書きました。

 

改めてですが、去年のレノファの平均観客数は4.407人。

 

暑い、寒い、で2000人以上くらいの差が出れば影響を感じないこともないですが、やはり誤差だなという枠を出ませんね。

 

そんなこんなで不快指数よりさらに細かく定義できるような指標ないかなと思っていたら、ありました。

 

 

 

 

検証3. WBGT値で見る平均観客数

 

 

WBTG値とは何ぞや?なんですが。

 

 

www.wbgt.env.go.jp

 

 

熱中症予防を目的として1954年にアメリカで提唱された指標だそうです。

 

サッカーファンの方々が目にする機会があるとすれば↓

 

 

www.jleague.jp

 

 

飲水タイムを実施するかどうかの指標として使われてる時でしょうか。

 

WBTG値は気温や湿度に加えて日射、輻射(ふくしゃ)、といった周辺熱環境を総合して計測する暑さ指標なのだそうです。

 

これは感覚的な暑さや不快指数より正確な指標として使えそうですね。

 

 

さて、ではWBTG値の算出方法なのですが↓

 

 

www.wbgt.env.go.jp

 

 

【屋内での算出式】

 

WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度

 

 

【屋外での算出式】

 

WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度

 

 

 

 

なのだそうです。

 

 

 

 

 

ん分かるかいっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

湿球、黒級、乾球温度を測定する温度計が無いわっ!!!

 

 

 

 

詰みました。

 

「暑い夏は入場(来場)数に影響があるのか?」という検証の冒険はここで終わりです。

 

WBTG値という深淵っぽいところまでは行けた気がするんですけど、覗けませんでした。

 

今の私のレベルではクリア出来そうにありません。

 

 

 

 

現状の私に言えることがあるとするなら

 

 

-気温や湿度から見る不快指数的には入場(来場)者数に影響はない。

 

-ただ、WBTG値を調べたらひょっとすると影響があるかもしれない。

 

 

です。

 

 

 

興味本位で調べ始めたらとんでもないところに着地してしまいましたが、思わぬ副産物が得られまして。

 

 

Jリーグの2024年飲水タイムの実施ルールを見て驚いたんですが。

 

 

【実施ルール】
・WBGT25℃以上で両チーム事前合意の場合、飲水タイムを実施可能
・WBGT28℃以上の場合は飲水タイムを実施
・WBGT31℃以上の場合はクーリングブレイクを実施

 

 

これ。

 

そして、環境省熱中症予防サイトでWBTG値について触れているところで↓

 

 

-暑さ指数(WBGT)が28(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加する様子が分かります。

 

 

っとありましてね。

 

 

飲水タイムの実施ルールでは環境省が「熱中症のリスクが著しく増加しますよ」と警告してる28℃以上で”飲水タイムの実施”とされてるんですよ。

 

 

え?って。

 

 

プロサッカー選手たちって時期によっては熱中症のリスクが著しく増加してるピッチでプレーしてるの?っと。

 

正直不快指数だけを算出した頃は「いや、この程度なら夏場でもガンガン走れるやろ。ボール保持は甘えw」くらいに思っちゃってたんですが、もう言えなくなりました。

 

暑い → ボール保持 の傾向に否定的な気持ちは変わらないんですが、これを知ってしまったからには無遠慮かつ簡単には言えないですね。

 

 

ではどんなサッカーが良いのだろう?ということは改めて考え続けるとして、今回はこの辺で終わりたいと思います。

 

読んでくださった方々、ありがとうございました。

 

では、また。

 

 

 

 

(不快指数にしても、2023年のレノファだけでなく、色んなクラブの過去数年分を算出してみたら何か分かるかもしれませんが・・・。それは未来の私に託します。未来の私がスルーしてても怒らないでください)