レノファはしばらくアカンかもね

このハッピーな雰囲気の年の瀬に不穏な見出し申し訳ない。

 

先日レノファの代表のインタビューが記事になってまして、その内容がツッコミどころ満載というか、なんか、こう、ズレてるというか、「大丈夫かこのクラブ」と心配になるものでしたのでちょっと感想を書いておこうと思います。

 

基本的に私はレノファのフロントに関してはなんの不満も持ってませんでした。

 

口下手で説明不足なところは多々ありますが、やるべきことはやっていたので口は達者でも何にもしない人たちに比べれば充分な働きをしてくれていたと思いますし、その口下手なところもその働きぶりから考えれば可愛げがあると感じられる範囲のものだったのかな、と。

 

ただ、今回のインタビュー記事を読んでみて、今まで感じてたフロントに対する印象がかなり間違っていたんじゃないかと不安になって来ました。

 

 

 

レノファ、シーズンを終えて:朝日新聞デジタル

 

 

 

これです。

 

一つずつ見て行こうと思います。

 

 

 

「今シーズンは、ベガルタ仙台時代に限られた予算で何年もJ1残留を果たしてきた渡辺晋氏に監督を頼んだ。守備の精度を上げ、昨季のリーグ最多失点74から51まで減らし、非常に感謝している。一方で、得点は減り、見ている人はディフェンス重視と感じたと思うし、そこは私も覚悟していた。クラブが降格しないことが大前提だったので、納得している。」

 

 

渡邉監督のサッカーを「ディフェンス重視」と評価してるんですね。

レノファのフロントは。

元々守備組織なんて何もなかったレノファに普通のチーム以上のルールを作ってくれ、上位に行くための基本「勝ち点を取るために失点しない」の土台を作ったうえでビルドアップを含めた攻撃に着手してた段階だったんですけどね。

「2年でJ1」を目指す上で去年最下位だったチームが踏む手順を順調に消化してたのにそれを「ディフェンス重視」と感じてしまったようです。

 

 

 

 

「9月末の渡辺監督の退任後、名塚善寛ヘッドコーチが監督を引き受けてくれた。難しかったと思うが、結果的に我々が目指すサッカーに戻り、残留を果たした。レノファのサッカーは「攻撃的」と言われるが、見方によっては高い位置でボールを奪ってゴールに直結するカウンターのサッカー。短期間だったが、レノファらしいチームに変えてくれた。来シーズンはもっと精度を上げて、引いて守らずボールを奪いに行く、レノファのサッカーを表現してほしい。」

 

渡邉監督のサッカーを「ディフェンス重視」と評価し、名塚監督に変え、名塚監督のサッカーを「我々が目指すサッカー」としていることから、このクラブの主導権ってほぼフロントが握ってるみたいですね。

 

いや、まぁ、そりゃそうなんでしょうが、フロントと現場が意見を交換し合ってベストを探り合う、みたいな形ではなく、フロントが求めるサッカーを現場に押し付ける、みたいな体制なんじゃないかな、と。

 

今のリバプールのような体制ではなく、昔のミランみたいなベルルスコーニが会長やってて、現場に何があっても”2トップ+トップ下”を求めた、みたいな。

 

 

「高い位置でボールを奪ってゴールに直結するカウンターのサッカー」を「レノファらしさ」としてますが、それ自体は別にいいんですよ。

ただ、それでいうと名塚監督に変わってその精度は下がったはずなんですよ。

前から行く勢い自体は確かに上がりましたけど、精度はめちゃくちゃで秩序が無くなったんですよね。

「引いて守らずボールを奪いに行くレノファのサッカー」への評価基準狂ってないですかね。

 

 

フロントが現場に意見交換も碌にせず理想を押し付けるなら、せめてフロントの現場がやってるサッカーへの評価はまともであってほしいんですが、あの秩序無き名塚サッカーを是としてる辺り期待は出来ないでしょうね。

 

 

 

 

「GK関憲太郎選手、DF渡部博文選手、MF佐藤謙介選手らベテランが、守備の縦のラインを形成してチームを引っ張ってくれた。失点数減にもつながり、チームにとって大きかった。」

 

 

まぁ、うーん。

一番やべぇポイントですよね。

関は分かる。

それはいい。

が、渡部は極度のボールウォッチャーですし、佐藤謙介は運動量の無さで中央のスペースに戻りきれず何度もやられ完全に穴だったんですけどね。

でも、所属選手を腐さず建前でも顔を立てておくのは大事なことなのでこれでいいのかもしれませんが。

これが本音ではなく大人の建前であればなぁ、と願ってます。

 

 

 

次はちょっと飛ばします。

 

 

 

「今やっているサッカーを継続したいので、選手の大幅な入れ替えは考えていない。攻撃陣はピンポイントで補強したい。」

 

 

前回「来季”4-3-3”に戻すんじゃないか」みたいな記事書きましたけど、継続路線を明言されたので来季も”3-4-2-1”のようなので安心しました。

 

選手を大幅に入れ替える必要は確かにないと思いますが、ピンポイントで補強すべきなのは攻撃陣ではなくボランチなのでは?

 

名塚サッカーで明らかに強度・質不足を露呈したポジションですからね。

 

レンタル延長となった田中渉は分りませんが、佐藤謙介にフィジカル的な向上は期待できないんで、チームの問題点をちゃんと把握できてるんでしょうか。

 

得点力不足はタレント不足というより攻撃のやり方がマズイというのが大きな原因だと思ってます。

いちいちボールをコネコネせずさっさとボールをゴール方向に蹴り込めゃいいんですよ。

ハーフスペースで受けても中を向かず外を向いてサイドでコネコネ。

しかもそれでクロス上がって来ませんからね。

こんなんじゃ点は入りませんよ。

 

 

 

「来季はもちろんJ1を目指す。ただ、20年最下位、今季15位で、J2優勝で昇格という目標は現実的ではない。来季はまずは昇格プレーオフ圏内の6位を目指す。行ったことがないプレーオフの世界を、みなさんと見たい。」

 

 

かなり飛ばして最後のコメントです。

来年の目標の話ですね。

え?来年プレーオフあるの?

知らんかったです。

レノファはJ2で8位以上になったことないですから。

1~6位を目指せるといいですねぇ。

 

 

 

 

 

 

来年の目標順位はいい。

その為の手段「引いて守らずボールを奪いに行くサッカー」もいい。

 

ただそのサッカーへの評価がおかしい。

ズレてる。

 

どうやらレノファは社長のワンマン臭が濃いクラブなようなので評価基準がまともになることに期待は出来そうにない。

 

現体制が続く以上は色々イライラが募りそうです。

 

なんか今までな~んかおかしいと感じてたレノファのサッカーの原因が現場の所為ではなくフロントの評価のズレ(理解の無さ?)の所為だったっぽいのでやるせないです。

 

フロントを含めたちゃんとしたサッカーをJリーグで見たいならレノファではなく、横浜FMや(まだちょっと怪しいですが)浦和、相模原なんか追った方が良さそうですね。

 

ホント、年末に暗い話題ですんません。

みんなで正月以降は高川学園応援して盛り上がろうぜ!