今シーズン最終戦を振り返ってみます。
相手はすでに降格が決まっていた愛媛。
レノファは前節残留が決まっており、お互い今節の結果に関しては何のモチベーションも持てないでしょうが、何となく「来年に向けていい感じの手応えでも感じときてぇな」と、ふんわりながらもそれなりのファイティングスピリットは持ち合わせた一戦だったのではないでしょうか。
なにやら愛媛は今シーズンホームで1勝しか出来ていないというJ2ではなかなか聞かない結果だったらしいですからね、シーズンラストの試合をそのホームで迎える以上、勝利への執念はレノファより愛媛の方が上だったのでは、と。
そんな試合の結果は 1-1 の引き分け。
なんというか微妙・・・。
なんとなーく誰も幸せにならない結果となりました。
愛媛が勝てば降格は決まってますけど「終わりよければすべて良し」。
来年も頑張ろう、応援しようってポジティブに切り替えられたでしょうし、仮に負けても現状の課題を再確認して来年その課題を克服しよう、に持っていけますし。
レノファが勝てば契約更新した名塚監督を来年も応援する気持ちになりやすかったですし、負けても愛媛同様課題の再確認、来年それを克服しよう、というストーリーを感じやすかったんですが。
引き分け、て・・・。
一番、こう、お互い飲み込むのが難しい結果やないか、と。
この結果のダメージがでかいのはおそらくレノファの方でしょう。
終始ボールを握り、試合を有利に進め、先制したのにもかかわらず追いつかれ引き分け、ですからね。
唯一サポーターが気持ちよくなれる要素は「レノファ山口 J2通算300ゴール」を来年のスーパーエース・橋本が「Jリーグ初ゴール」で飾ったことくらいでしょうか。
いやー、橋本のヒーローインタビュー聞きたかったわ~。
先制後、2点3点と得点を積み重ねるチャンスはあったようにもなかったようにも感じましたが、失点に関しては防ぐこと出来たでしょ、と感じただけにモヤっとするんですよ。
タイトルにしたように、名塚体制後、やはりボランチの人選に無理があるように思うんですよね。
追いつかれた時、ボランチの佐藤謙介が埋めるべきスペースに戻れてないんですよ。
同点弾をぶち込まれる前にも同じようなやられ方をしてたので、この同点劇は偶発的なものではなく「やられるべくしてやられた」シーンなんですよね。
先制をアシストしたのが佐藤謙介、失点の原因の一つになったのも佐藤謙介。
得点失点に関わらず「点」に関わってます。
で、じゃあ佐藤謙介だけが守備においてよろしくないのか、言われると、「そうだけどそうじゃない」って感じなんですよね。
名塚体制に代わって「前から前から」の名のもとに取り敢えず前線が突っ込むようになって、ボランチの負担がえげつないことになってるんですよね。
渡邉式の「ワントップが相手のボランチを シャドーが相手のCBを」のセットアップがなくなり「レノファらしいアグレッシブさ」という秩序無き名塚式の犠牲になってます。
前線がスイッチなく突っ込むんでボランチが合わせなきゃならんのですが、そのスライドで無理が利く選手じゃないでしょ、佐藤謙介も田中渉も。
2試合連続でボランチが失点に関わってんですから。
明らかにキャスティングミスなんですよ。
佐藤謙介なんて前半20分くらいからもう辛そうに頭倒しながら走ってるんですから。
(あのダラダラ感は佐藤のクセなのかもしれませんけども)
てなわけで、来年がいろいろ不安ですね。
多分チームが佐藤謙介を助けるようなマネジメントはしないと思うんですよ。
監督はあの霜田ファミリーの名塚監督ですし、選手の特徴を考慮した采配はしないでしょうから佐藤謙介の負担が軽くなるようなことは予想できません。
佐藤謙介自身がこの理不尽を耐えられるような選手になるか、フロントがそういう選手を連れて来るか、何もせず華々しく散るか、どれかのルートを辿るでしょうね。
仮に松本から前を獲得することが出来て、神垣と組ませたらワンチャンあるかもですが、神垣への評価がやたら低い現体制下ではそうはならんでしょうしね。
ま、なるようにしかならんのですがね。
奇跡的に名塚監督が選手の意見を取り入れて答えにたどり着く可能性も0ではないわけですし。
・・・。
いや、ごめん、0だわ。
まぁ、関、渡部、島屋にスーパーエース様がピッチに立てば降格するようなこともなく、なんとなーく10~15位前後の順位に落ち着くでしょう。
この試合で明らかになりましたが
-相手のシステム変更などに対してどのような対応をしようと考えていたか?
あの時間帯で前からのプレッシャーがなかなか掛からなかった。後ろからフリーで持ち出されていましたし、蹴られていましたので、前の選手を代えてプレッシャーに行こうということでしたが、後ろがバタバタしている部分がありましたので、もっと落ち着いて裁けるようになればいなせたと思います。そこも課題だと思っています。
と、訳分からんコメントを名塚監督は残してしまいました。
前線のプレスが掛からないのは選手の疲労ではなく、誰が誰についてどこで奪うのかが曖昧になったから、だと思いますし、後半60分くらいには両ボランチ共にヘロヘロでした。
なんか、こう、センス的なものを感じないんですよ。
ヘロヘロのボランチ代えて、交代選手にプレスを指示してピッチで共有させる、みたいなこと普通やらんかね。
的確に選手交代、戦術変更をしてた渡邊監督の後だから余計に冷めちゃうんですよね。
霜田式の「疲れたら交代」感。
なーんか塾長の時と同じで、来年もすぐ飽きそうな気がします。
今節人もタイミングも違うと感じましたが、早めに島屋を投入したことだけは評価出来ます。
効果的ではなかったにしろ「交代する心意気」は持ち合わせてた部分。
が、なんかもう既に読めるんですよ。
ボランチは佐藤健太郎入れて、池上をボランチにして前線3枚代える。
後は気分次第でWBのどっちか代える。
これしかないんやろな、って。
意外と感じるようなことを来年味わうことはないでしょう。
せめてそのクソつまらん様式美が日常になってしまったとしても、それなりに試合を楽しめるような選手たちをフロントは頑張って揃えてほしいもんです。