【第39節 home ギラヴァンツ北九州戦】 何となくチーム事情を察せてしまった試合

なにやら今節北九州戦は勝てば残留が決定するゲームだったようで。

 

スタメンに橋本の名前がありましたし、ベンチにはずいぶん久しぶりとなる岸田の名前もあり、レノファサポーターの誰もが「橋本が元気なうちにリードしといて終盤に岸田で締めやな」「残留確定試合に岸田が出場とか激アツやで」と胸が熱くなるストーリーを思い描いていたのではないでしょうか。

 

そんな黄金ビクトリーロードストーリーに期待はしていたものの結果は 0-1 で敗戦。

 

今節で残留確定とはならず残念でした。

 

残すは 松本 甲府 愛媛 との3試合。

 

甲府にはボコられるでしょうから実質あと2試合ですね。

 

 

 

 

さて、どうなるでしょうか。

 

現状のレノファだと試合結果に関して割と運頼みなように感じますが、そこは「神に愛された男」こと名塚監督ですから、なんとかなるかもですかね。

 

今節北九州戦では不発に終わりましたが「困ったときのセットプレー」が再び炸裂してくれることに期待してます。

 

 

 

 

まぁ、やっぱりしつこいようですがボランチが田中渉・佐藤謙介コンビだときついですね。

 

守備強度、CBがボールを持った時のポジショニング・受け方で攻守に停滞気味です。

 

名塚監督が掲げる「人にボールに攻撃」の部分では両名非常に頑張ってると思うんですよ。

 

佐藤謙介もボールが頭よりやや高い位置にあって相手が足を上げていてもためらわずに突っ込んでますから。

 

非常に勇気を持ってプレーしてると思います。

 

ただやっぱり戦術に「合ってない」んですよね。

 

 

今のレノファの攻守って ”疑似渡邉式” になっちゃってるんですよね。

 

 

とりあえず攻撃だけでいうと、基本後ろでボールを保持してその間に前線の選手たちのポジショニングで殴っていく形。

 

この形だとボランチの選手たちのポジショニングが非常に大事になるんですよね。

 

CBの選手がボールを持ったらパスコースを作りつつ(相手の守備ブロックの枚数によりますが)相手のボランチを釣り出せるポジションを取る。

 

いわゆる「相手を困らせるサッカー」ってやつですね。

 

 

で、そのサッカーを志向するなら、出来るのは田中陸・神垣コンビしかいないんですよ。

 

 

が、ご存じの通りこのコンビは名塚監督に代わって序列を下げてしまっていて行方不明、と。

 

 

この試合の後の岸田のインタビューで

 

 

-実際にピッチに入って、名塚善寛監督に代わっての変化はどう感じているか?

ナベさんは立ち位置だったり、戦術だったりのところが大きかったですが、ナツさんは守備の部分で徹底してやっていくことはあまり変わりませんが、攻撃のところは自由で、自分が動いたほうがよいと思えば積極的に動いてもよい。選手が考えて積極的に動くことで、今は流動性が生まれています。

 

とコメントしてました。

 

おそらくですが名塚監督は少なくとも攻撃に関しては ”渡邉式” を踏襲する気はないんでしょうが、選手たちがまだ ”渡邉式” から脱却しきれてないのかな、と。

 

 

監督が名塚監督に代わりましたから、もう後ろでボールを保持してボランチを経由しながらゆっくり前進する必要なんてないんですが、今節の田中渉や他の選手たちの動き方を見るに、まだチーム内で意思疎通が為されていないように感じます。

 

 

北九州は ”4-4” のブロックで守って来ましたから、今節見せた攻撃時に ”3-4-2-1” から ”3-1-4-2” に可変するシステムは非常に有効だと思いました。

 

が、CBがボールを保持した時にボランチの田中渉が高い位置を取るのが早すぎてCBからのパスコースが無くなっちゃってたんですよね。

 

CBからパスを受けながら緩やかに高い位置を取りつつ最終的に ”3-1-4-2” に可変すれば効果的だったかとは思いますが、可変の最終地点に到達するのを急ぎすぎていたように感じました。

 

田中渉がすぐさま高い位置を取るもんですから高井さんも序盤はポジショニングに困ってたように見えたんですよね。

 

この辺りも岸田のコメントから察するに「約束事がない」からなんでしょうか。

 

CBの楠本もパスコースと言えるのが左WBの橋本へのコースしかなく、強引に渡せばいいのか前線に蹴ってしまえばいいのか困ってましたし。

 

 

攻撃に約束事が無い以上ボールを保持するのは逆に危険な訳で、繋ごうとした結果奪われてカウンターを喰らってるシーンが多発気味ですね。

 

 

まぁ、攻撃に約束事があった渡邉監督の時も繋いで前進しようとした結果奪われてカウンター喰らうっていうシーンは散見されてたので何とも言えないんですが。

 

 

見てる分にはピッチに高井さん、島屋、田中陸、神垣、楠本、渡部を立たせとけば攻撃の時約束事が無くても強引になんとかしてくれるやろ、って思いますがね。

 

現状レノファのボランチコンビ関して、普通 ”田中渉・佐藤謙介ペア” ”田中陸・神垣ペア” のどちらか片方ずつ先発させるやろって誰しもが思うところだとは思いますが、現実にはそうなってないわけで。

 

これ、やっぱり「契約」とか「チーム内ヒエラルキー」的な問題なんでしょうか。

 

渡邉監督のときも田中渉が起用されてましたけどこれは「契約」。

 

渡邉監督が退任されてすぐその後の試合で佐藤謙介が先発に復帰してましたがこれは「チーム内ヒエラルキー」。

 

 

岸田や今節の試合中に実況が紹介した高木のコメントから察するに、このチームの選手たちは「戦術」より「自由」や「競争」を望みました。

 

(高木のは真意は分りませんが「今は誰が出ても同じくらい戦える」「試合前日まで先発が分らず練習が充実してる」的なコメントだったはず・・・。記憶が怪しいですが・・・。)

 

 

てことで名塚監督は試合に際して多くは指示せず、選手起用に関して「選手の気持ちファースト」に転換したのかな、と。

 

 

結果ボランチコンビは見てる側には不可解な2人がレギュラーですし、多くを指示しない分攻撃がちぐはぐ。

 

約束事なき攻撃で逆に危険に陥ってるわけですが、せっかく名塚監督に代わってアグレッシブさは増したわけですし「後ろで繋がずさっさと前線に蹴っていいよ」と指示出したいところでしょうが、おそらくそれをやるとまた反発が起こるんでしょうね。

 

 

ホント、サッカーって難しいもんです。

 

 

田中陸と神垣が「契約」やら「チーム内ヒエラルキー」的なもんで先発出場する側であれよ~、と思わざるを得ません。

 

 

まぁ、完全に憶測や推測で書いちゃいましたが、残留争いしてるチームでレノファほど雰囲気良いチームって他にあんの?ってくらいにはノビノビやれてるのも事実な訳で。

 

偶然奇跡的に選手同士で攻撃の形を見つけられたいいね。