【第29節 home FC町田ゼルビア戦】 70分以降の戦い方

前節では順位の近い栃木にいわゆる「6ポイントマッチ」で敗れたレノファ。

 

シーズンも後半に差し掛かって降格圏に沈んでたチームが謎の復調を果たしつつあり、気が付けば下位のチームの勝ち点がめっちゃ近くなってます。

 

もうギッチギチよ。

 

14位くらいまでは降格圏内に落ちる可能性があるよねっていう全く安心も油断も出来ない状況なわけです。

 

確かにここ数試合は試合内容も良くなってきて割と順調にチームが仕上がっていたレノファですが、あまり悠長に構えていられなくなり、そろそろ内容よりも結果が欲しくなってきました。

 

”2年でJ1”達成に向けて今年は結果よりも内容だ、と思ってましたが、今年降格しちゃったら元も子もないよねっていう。

 

 

 

という流れで今節の相手は町田。

 

2015年のJ3をレノファと1、2位でフィニッシュし、共に2016年からJ2で戦っているいわば盟主。

 

今年の町田は気が付けば5位と、昇格争いを演じるという裏切り行為を見せています。

 

町田とは共にJ2に上がった仲。

 

町田がJ1に上がるときはレノファと一緒。

 

レノファがJ1に上がるときは町田と一緒。

 

ここは是が非でも足を引っ張りたい一戦となりました。

 

 

 

そしてこの大事な大事な試合の主審は野田ぁぁぁ。

 

まさかのキャスティングもあり結果は 0-1 で敗戦。

 

これでレノファは野田との通算成績が1勝10敗になったみたいですね。

 

クソが・・・。

 

まぁ、この試合では”ありえない誤審”はなく”普通の誤審”程度には収まっていたように見えたので単純に力負けと受け止めた方が精神衛生上良さそうですね。

 

 

ヘナンが与えたPKを今シーズン初先発の吉満が止めたときは「野田に勝てる!」と思ったんですが・・・無念です。

 

 

またこの試合が終わった後の渡邉監督のインタビューやコメントを受けて少し悲しいというか切なくもなりました。

 

シーズンが開幕してからここまでで、レノファの選手たちは見違えるように監督の目指すサッカーが体現できるようになったと思うんですよ。

 

その中で毎試合ごとに出で来る課題にもちゃんと取り組んでもいると思うんです。

 

この試合でいえば、前節課題に上がった”半歩”の部分。

 

サポート意識も高くなってましたし、プレスもちゃんと早かったし掛かってました。

 

そう、ちゃんとやってるんです。

 

 

が、勝てない。

 

 

勝てないんですよ。

 

前プレスやビルドアップの工夫に関してはJ2でもトップクラスの出来だと思うんです。

 

サッカーの内容なら5位の町田相手に決して引けを取らない素晴らしいものを見せてくれてるんです。

 

なのに結果が出ない。

 

 

「今日のゲームでどういう攻撃ができたか。町田さんを相手にどういう守備ができたか。そこでは必ずしも悪いものばかりではなかったと思います。我々はこういうフットボールをしようとしていて、それで相手のゴールに襲いかかる。あるいはゴールを守る。ボールを奪う。それが最終的にゴールにつながらないのであれば、チャンスの回数や質を上げないといけないと思います。こういう結果が続いていて、上手く行かないのであれば、もしかしたらサッカーを変えないといけないのかもしれません。そういったものは判断していかないといけないと思います。」

 

 

この渡邉監督のコメントは本当に悲しいですなぁ・・・。

 

もうね、圧倒的に選手の質が足りんのですよ。

 

全てにおいて”精度”が足りない。

 

渡邉サッカーを”実現出来る”選手が少なすぎる。

 

大体なんでも出来ちゃう島屋や草野がベンチに下がったり、時間経過でパワーが落ちるとすぐ手詰まりになっちゃうんですよね。

 

ボールを受けてから勝負できるタイプ、前線でボールを運べる・失わないような選手がいないんですよね。

 

その手のタイプの予備軍だった森は移籍しちゃってますし。

 

なのでこの2人がピッチからいなくなったら途端に渡邉サッカーを維持できなくなるんですよね。

 

本来であれば2人の交代選手(もちろん他のポジションの選手にも)に同等かそれ以上のプレーを求めたいんですが、いない。

 

代わりに出てくるのが 島屋→高井 草野→大槻 ってタイプ違いすぎるやんっていう。(町田戦では草野と大槻の2トップになりましたけど)

 

てことで来年はちゃんと島屋、草野が下がってもチームのクオリティが落ちすぎないように代わりになれる選手を獲得しましょうね。で話は終われるんですが、今は降格ピンチ中。

 

いないから来年準備しますでは話が遅すぎるってことで、いないならいないなりの戦い方で残留しなくてはならないわけです。

 

 

現状を整理すると、試合開始から島屋・草野のパワーダウンまではすげぇいい試合をやってますんで、ここは変えなくていいと思うんですよ。

 

問題は2人のパワーが落ち始める70分前後以降。

 

今は交代選手をいれても渡邉サッカーを維持しようとしてましたが、ここが問題なのではないかと思うんです。

 

無理よ。

 

前線で渡邉サッカーを体現できる2人の代わりはレノファにはいないんですから。

 

ここはマルっと本質から変えないと。

 

90分、1試合渡邉サッカーをやり続けるのは来年以降よ。

 

今年は70分前後渡邉サッカーの片鱗をやれたってだけでも大した進歩な訳ですから欲張らずに割り切りましょ。

 

今年と来年への布石のために”70分でケリをつける”サッカーを目指そうじゃありませんか。

 

もう70分以降は勝ってたら引きこもり+高井さんカウンター一人旅。

 

同スコアならもう引き分け狙い。

 

負けてたらロングボール大作戦。

 

 

監督が「こういう結果が続いていて、上手く行かないのであれば、もしかしたらサッカーを変えないといけないのかもしれません。」とコメントしてましたが、変えるべきは70分以降の戦い方なだけな気がします。

 

というかそうであってほしい。

 

この70分までのサッカーを変えてしまうんなら渡邉監督である必要がなくなっちゃうんですよ。

 

魅力的なサッカーですし、このサッカーを90分、シーズン通して実現できるメンバーが揃うまでなんとか耐えてほしいです。

 

その耐える時期が今だと思います。

 

「ただ、私が思う良いものは選手とは目が揃っているつもりでいます。今日も実際にやれていたものもありました。それでも勝てないのであれば間違いなく私の責任ですので、私が責任を持って勝利に結びつけられるようにしていきたいと思います。」

 

「前節、前々節からは良くなっていると思いますが、良くなったものを結果につなげていかないと選手も自信が持てないですし、サポーターも待ってはくれないと思います。そこは私が責任を持って、勝利につなげられるようにしていきたいと思います。」

 

 

いや、もうほんと監督の苦悩が滲み出てて切ないんですが、実際「私が」「責任を持って」「勝利を」とコメントしているので、私の言う”70分割り切りサッカー”でないにしても、なんらか動きそうな感じなんですよね。

 

流石に前提を崩すようなことはないと思うんですが、過去に指揮した仙台で監督は”魅力的な3-4-3 から 現実的な4-4-2”へ方向転換したこともありましたし・・・。

 

でもそれやっちゃうと悲しいなぁ。

リメンバー仙台ってことでチームを変えてまで監督してる意義が薄くなっちゃうしなぁ。

 

まぁ、どうなるか分かりませんが、私はベンチメンバーを変えるんじゃないかと思うんですよね。

 

現実問題今のベンチメンバーで試合をひっくり返した的な活躍をしたことがないわけですし、ここの選考は変えてきそうなんですよね。

 

あるいは選手の配置。

 

今節も高井さんは途中投入でシャドー→左サイドハーフを担いましたけど、やはりFW高井さんほどのインパクトは残せなかった。

 

監督曰く

 

シャドーのところはヤツ(島屋八徳)も効果的な働きをしていましたが、最後のスピード感が少し落ちてきているように見えましたので、高井和馬の個で打開する力やしっかり受けて前進する力を期待しました。

 

とのことですが、サイド高井さんはあまりボールを運べないんですよね。

 

中央とサイドで運べるスぺースに違いがあるからなのかは分かりませんが、高井さんの場合「打開」「前進」は中央で起用しないと発揮できないと思うんですよね。

 

高井さんはやっぱり中央の選手やで。

 

 

こんな感じでベンチ選手の選考・配置をいじるんじゃないかな、と。

 

 

次節からは金沢、相模原という下位チームとの対戦。

 

残留を果たすなら負けられない相手です。

 

監督のコメント、3連戦の2戦目、2戦連続ホーム試合、という流れで考えると、試合開始から形を変える、ベンチを変える、なんらかは絶対動かすはずなので注目してます。