レノファ山口FC 短・中・長期計画(2013~2020)

Jリーグがとっくに開幕しましたね。

ですが、開幕を迎え、J3以外のチームがそれぞれ1試合を消化したところでコロナウイルスの影響で第2節以降の試合が延期されることになりました。

本来ならもうそろそろ再開されるところでしたが、コロナの被害が収まる様子を見せないのでさらに延期となりそうです。

もし4月中旬までに再開できなければ、今年はJ1昇格プレーオフが中止になるかもしれないという記事が出ました。

そうなった場合、J1の16~18位のチームが自動降格。J2の1~3位のチームが自動昇格となるそうです。

今年のレノファはワンチャンプレーオフに行けそうでしたから中止となると残念ですが、プレーオフのためにリーグを強行して無観客試合を作るのはまた違うと思うので、心の準備だけはしておこうと思います。




さて、リーグが延期になって時間が出来たので、前々からやりたかったレノファの短・中・長期計画をかなりざっくりですがまとめてみたいと思います。

レノファの情報を探して適当にネットをサーフィンしてたらたまたま見つけました。

2013~2020年までの計画が書いてありましたので、目標に対してどういう結果だったか、そこからどういうことが起こりそうかを検討してみたいと思います。




まず。
一番最初に書いてあるのが「クラブ理念」です。


1、クラブ理念

レノファ山口FC山口県民に愛され、山口県民へ感動・勇気・元気を与える山口県民による真の地元クラブを創造します。


2、経営の3本柱

「財政」「強化」「育成」をクラブ経営の3本柱に捉え、それぞれを短・中・長期的視点から成熟させながら理念を追及していきます。


3、育成の重視

3本柱のうち、特に「育成」の強化を図ります。これにより、チームの「強化」はもちろん、育成選手の移籍金収入により「財政」面での充実も見込めます。




これを見るとレノファ山口FCはいわゆる「育成型クラブ」に該当しているということが分かります。

2014~2020年の中・長期計画のなかで3、育成に関する部門で特に重要視されているのが「育成組織」で、ユースやジュニアユースの選手達の移籍、昇格はレノファの肝といってもいいかもしれません。

どこかで見たんですが、例えばレノファのユースで育った選手がレノファで昇格せず、他のチームに移籍したとして、その選手の育成費は請求できるルールがあるそうなんですよね。
ちゃんと履行されてるかは不明ですが、しっかり選手を育てて損は無いのでとても良い理念だと思います。



2014~2016年の中期計画の「育成」の目標は

「育成アカデミー設立」
「優秀な選手の育成」

でした。


2017~2020年の長期計画の「育成」の目標は

山口県全域からのスカウト」
「ユースチームの環境整備」
「ユース選手のサポート・教育」
「トップチームへの出場・昇格」

です。


2019年に二種登録されている河野が途中出場ではありましたが、トップデビューしました。
徐々にレノファのユース選手が出場・昇格を果たしていることから「育成」に関しては順調と言えると思います。



3本柱の内、主に「育成」を見てみましたが、次は「強化」を見ていきたいと思います。

「財政」の部分は見るのが難しいですね。
一応「2018年度クラブ経営情報開示資料」なるものに目を通してみたんですが、売上やチーム人件費などは分かるんですが、結果的な総収入などの見方がよく分かりませんでした。

ですが、2018年度に限った話ですが。


売上高約41億でJ1・10位、チーム人件費約28億でJ1・5位の柏がリーグ17位でJ2に降格。

売上高約39億でJ2・1位、チーム人件費約19億でJ2・1位の大宮がリーグ5位でプレーオフに参加するも昇格ならず。


ちなみに、2019年からJ1で戦っており、2020年もJ1に残留している大分は売上高もチーム人件費もレノファとかなり数字が近いです。

チームの収入、そしていくらチームに使ったかで順位にどれくらいの影響があるか予想できるかと思ったんですが、昇格・降格に関して争えるお金のボーダーラインは


J2からの昇格を目指すチームは

売上高が10億円前後。

チーム人件費が5億円前後。


J1から降格してしまうチームは

売上高が30億円前後。

チーム人件費が15億円前後。


のように見えます。

J1もJ2もかなり目安です。

売上高が40億近い柏(リーグ10位)が降格してますし、逆に約25億の仙台(リーグ17位)は毎年の様に残留しています。
さらに売上高が約30億円の札幌(リーグ15位)がリーグ4位でフィニッシュしています。

J2も町田が売上高約7億円(リーグ19位)で、ライセンスの問題でプレーオフには参加出来ませんでしたがリーグ4位の成績を収めています。

「優勝は金では買えない」「Jリーグは魔境」といった言葉は言い得て妙だと思います。

もちろん2018年度しか見ていないので、ながーい目で見ればある程度の法則のようなものがあるかもしれませんが、手元にこの年度の資料しかなかったのでそれはまた機会があれば探ってみたいですね。

あ。

ちなみにレノファは売上高約11億円でリーグ14位。チーム人件費が約4億円でリーグ14位でしたよ。



かなり話が逸れましたが、「強化」を見てみたいと思います。


細かく見ると「強化」の欄には「目標」と「方策」があるのですが、ここでは「目標」のみ取り上げたいと思います。

目標には年度別に目指す順位が書いてあるのですが、その目指した順位と、実際の順位を見てみます。


〈2013年度 短期〉

(目標)
・中国リーグ優勝
・全国社会人ベスト8
天皇杯出場

(結果)
・中国リーグ3位
・全国社会人は分からず…。
天皇杯1回戦敗退

(監督)
中山元気


〈2014年度 中期〉

(目標)
JFL or J3 昇格

(結果)
・JFL4位
・(天皇杯 県予選敗退)

(監督)
上野展裕


〈2015年度 中期〉

(目標)
JFL or J3 中位

(結果)
J3優勝
・(天皇杯 1回戦敗退)

(監督)
上野展裕


〈2016年度 中期〉

(目標)
JFL or J3 中位~上位

(結果)
・J2 12位
・(天皇杯 3回戦敗退)

(監督)
上野展裕


〈2017年度 長期〉

(目標)
JFL上位 or J2昇格

(結果)
・J2 20位
・(天皇杯 2回戦敗退)

(監督)
上野展裕(5月退任)→カルロス・マジョール


〈2018年度 長期〉

(目標)
・J2 残留

(結果)
・J2 8位
・(天皇杯 3回戦敗退)

(監督)
霜田正浩


〈2019年度 長期〉

(目標)
・J2 中位

(結果)
・J2 15位
・(天皇杯 3回戦敗退)

(監督)
霜田正浩


〈2020年度 長期〉

(目標)
・J2 上位

(結果)
・まだ。(開幕戦は勝利)

(監督)
霜田正浩


JFL or J3 中位 を目標にした2015年度にJ3を優勝してますから、J2 中位 を目標にした2019年、昨年にJ2を優勝出来てたら面白かったんですけどね。
そうはいきませんでした。


ということで、2020年度の順位目標は「J2 上位」ということで、J2リーグ参加チームは合計22チームですから、上位、中位、下位の3で割るとざっくり7ということで7位くらいが上位と言えるでしょうが、強気にプレーオフ圏内の6位までが今年のレノファの目標と思うことにします。

当てにならないですが、私のお金で見る昇格・降格のボーダーラインはクリアしてますから期待できます。



次の記事では、プレーオフに参加する為に必要な勝ち点や、シーズンで欲しい勝ち数、負けていい試合の回数を探ってみようと思います。



といっても。

コロナでプレーオフが無くなったら意味が薄くなってしまうんですけどね。

その時はその時ですね。